公認会計士試験に合格するための1年目の勉強法 〜CPA合格者のデータが示す5つの学習戦略〜

1年目の勉強法

公認会計士試験の最終合格率は例年7%程度。難関試験である一方、合格者には学習初期に実践している明確な共通点があります。CPA会計学院の2025年度合格者1,092名を対象に実施した独自アンケートから分かったデータと講師の指導経験をもとに、学習1年目に必ず意識すべき5つのポイントを解説します。

学習スケジュールを最優先に守る

公認会計士試験の学習において、最初に徹底すべきことは、スケジュール通りに学習を進めることです。

週当たりの勉強時間の目安

週あたりの勉強時間の目安は 「週受講コマ数 × 7〜10時間」

予備校で講義を週4コマ受講する場合、週28〜40時間の確保が必要です。この時間は、講義受講・復習・答案練習の受験をすべて含んだ合計です。仕事や学業と両立している方は、移動・食事・入浴などのスキマ時間も積極的に活用しましょう。

CPA会計学院の学習スケジュールと進め方

CPA会計学院には、受講生が最適な進度で学習を進められるよう、「標準日程表」というものがあります。

標準日程表は「何をいつ受講するか」を示すだけのスケジュール表ではありません。各受講生が最も効率的に実力を伸ばせるよう、適切なタイミングで答案練習(答練)が組み込まれた、合格に向けた戦略的なロードマップです。

公認会計士試験は学習範囲が広く、科目ごとに必要な学習量も大きいため、「今何を優先すべきか」「どの時期までにどの水準へ到達すべきか」を自分だけで判断するのは簡単ではありません。

標準日程表に沿って学習を進めることで、講義の受講ペースだけでなく、答練を通じたアウトプットの機会や、定期的な復習のタイミングも確保しやすくなります。 

また、標準日程表があることで、自分の現在地を把握しやすくなる点も大きな特徴です。学習が順調に進んでいるか、遅れが出ている場合にどこから立て直すべきかを確認しやすく、必要に応じて講師へ相談しながら、自分の生活スタイルや学習状況に合った進め方を考えることができます。 

標準日程表の一例
標準日程表の一例

標準日程表から遅れてしまったら

計画した学習スケジュールに対して遅れが生じた場合は、受講生専用サイトのミニガイダンス「標準日程表に追いつくために」をまず視聴してください。それでも対処が難しい場合は、一人で抱え込まず早めに講師やチューターへ相談することをおすすめします。

CPAの講師の中には、在学中に合格した講師から、社会人として働きながら合格した講師まで、さまざまな経験を持つ講師がいます。そのため、学生の方も社会人の方も、自分の生活スタイルや学習進捗に合わせた対処方法を相談しながら、無理なく学習を立て直していくことができます。

答案練習(答練)を受けて弱点を発見する

公認会計士試験の学習において特に答案練習(答練)が重要です。

答練(とうれん)とは

答練(とうれん)」とは、一言でいうと「答案練習」およびそれを実施する「答案練習会」の略で、本番を想定した模擬試験のことです。

多くの予備校で一定期間の学習後に該当範囲の理解ができているか確認するための答練が行われています。

この答練の受験を継続できているかどうかが、合格と不合格の分岐点のひとつといっても過言ではありません。

答練が合否を分ける理由

答練を受験することで「どの論点が理解できていないか」「どこが苦手か」が初めて可視化されます。その弱点に対して改善点を講じるサイクルこそが、最も効率的な実力向上の方法です。

逆に、講義受講だけを進めて答練を後回しにすると、一見前進しているように見えても、弱点の発見・克服機会を失い続けることになります。表面的には学習が進んでいるように見えて、実際は合格という目標から遠ざかっている状態です。

「点数が悪いから答練を受けたくない」は危険なサイン

学習の初期段階では点数が低くて当然です。準備が不十分でも、答練は必ず受験してください。次に同じ問題を解いたときにできるようになっていれば、それで十分です。答練は「評価されるテスト」ではなく「弱点を発見するための道具」として活用しましょう。

どうしても受験時間が確保できない場合は、学業や仕事以外の私生活での負担を極力減らす・スキマ時間を最大限に活用する、を試みた上で、それでも解決しない場合は講師やチューターに相談してください。

CPA会計学院の答練は返却が早く、フォローアップが丁寧

CPA会計学院では、短答式試験・論文式試験それぞれの学習段階に応じて、段階別に答練を実施しています。

短答式試験では、「レギュラー答練」「短答レギュラー答練」「短答応用答練」「短答直前答練」「短答式模擬試験」など、基礎の定着から本試験直前の実戦力養成まで、段階的に実力を高められるように答練が設計されています。

論文式試験においても、「上級答練」「直前答練」「論文式模擬試験」などを通じて、知識の確認だけでなく、答案構成力や記述力を本番レベルまで引き上げていくことができます。

また、CPAの答練は返却が早いことが特徴です。

短答直前答練や短答式模擬試験については翌日に返却され、論文答練は実施日から1週間程度、通信講座の場合でも約2週間程度で採点・返却されます。遅れて提出した答練についても、同じく1週間程度で採点・返却されるため、復習のタイミングを逃しにくい点が特徴です。

さらに、答練を受験した後のフォローアップ体制も充実しています。

答練ごとに講師による解説動画が掲載されるため、どのような思考プロセスで問題に向き合うべきかを学べ、復習の質を高めることができます。

解説講義だけでなく、「答練分析セミナー」などの答練後のフォローアップイベントも実施されており、答練の結果をどのように次の学習へつなげるかまで確認できる点が特徴です。

論文答練では、成績上位で合格したチューターによる「ガチ解き動画」も用意されています。チューターが実際に答練を解く様子を収録し、問題を解きながら解説するため、合格者の答案作成プロセスから学びを得ることができます。

講義後は即復習・その後は定期的な復習を

学習内容を長期記憶に定着させるには、復習のタイミングが決定的に重要です。

初回は「即復習」を徹底する

講義受講後に時間を置くほど忘れる論点が増え、復習に余計な時間がかかります。初回復習は講義当日、遅くとも翌日までに行うことを鉄則にしましょう。

初回の復習は想定以上に時間がかかることがありますが、ここで惜しんではいけません。中途半端な理解のまま進むと、2回目・3回目の復習でかえって時間がかかります。初回でしっかり時間をかけて理解することが、後の効率化に直結します。

復習時は、論点を自分の言葉で説明できるかを理解度の基準にしてください。人に説明できる水準が「理解している」と判断できる目安です。要点はテキストにメモしておくと、次回の復習時間を大幅に短縮できます。

定期的な復習スケジュール

初回復習後は、間隔を空けて繰り返し復習することで記憶が定着します。「忘れかけてきたタイミング」での復習がもっとも効果的です。

最適なタイミングで復習を行うのと復習を怠るのとでは学習成果に大きな差が生まれます。

以下は一般的に人が持つ記憶の保持力に対して最適なタイミングに復習をしたときをあらわしたエビングハウスの忘却曲線です。

エビングハウスの忘却曲線

在学中合格を目指す場合、学習開始時期別の目安は次のとおりです(標準学習時間3,000〜4,000時間を前提とした一般的なモデル)。

復習回数タイミングの目安
1回目講義当日〜翌日まで
2回目1回目の3日以内
3回目2回目の1週間以内
4回目以降月1〜2回

初回の復習をその日のうちに行い、その後も定期的に振り返ることで記憶が保持されていくことが分かります。

また、復習は回を重ねるごとに所要時間が短くなっていきます。手帳・スマートフォンのカレンダーなどに復習予定を入れて抜け漏れを防ぎましょう。

合格者が「理解できた」と判断する基準とは

CPA会計学院が実施した2025年度合格者アンケート(726名回答)によると、合格者の83.0%(603名)が「理解できた」と判断する基準として以下を選択していました。

  • テキストを見ずに問題を解けるレベル
  • 平易な(自分の)言葉で説明できるレベル

この2つを理解の到達目標として復習を繰り返すことが、合格への道筋となります。

CPA会計学院は継続的な復習をサポート

CPA会計学院では、学習を継続しやすくするためのサポート体制も整っています。

まず、答練が定期的なスケジュールで実施されるため、答練に向けて学習を進めることが、そのまま定期的な復習の機会になります。自分だけで復習計画を立てようとすると、どうしても後回しになってしまうことがありますが、答練という明確な目標があることで、学習範囲を振り返りながら、継続的に知識を定着させることができます。

また、講義後に生じた疑問をすぐに解消できる制度も用意されています。チューターへの来校・電話・バーチャル校での質問対応を利用することで、講義を受けてわからなかった点をそのままにせず、その場で確認することができます。

さらに、学習計画について定期的に相談できる機会も設けられています。講師への個別学習相談、学習相談アドバイザーへの相談、チューターによる学習相談カフェなどを活用することで、学習計画が崩れてしまった場合でも、現在の状況に合わせて立て直しやすくなります。

完璧主義を捨てる

公認会計士試験は相対評価の試験です。周囲が解けない問題を得点する必要はありません。

試験範囲は膨大ですが、すべての論点が均一に出題されているわけではありません。「頻出分野」「数回に一度出題される分野」「ほとんど出題されない分野」に分かれており、合格に直結するのは「頻出分野」への集中です。「すべての論点を完璧に理解する」という発想を手放すことが、公認会計士試験攻略の核心といえます。

合格者の約86%は「完璧主義」を捨てていた

CPA会計学院の25年度合格者アンケート(726名回答)では、以下の結果が出ています。

  • 59.4%(431名):「50~60%程度の理解でも、まず全範囲の全体像の把握を最優先に、先に進んだ」
  • 26.4%(192名):「80%程度理解してから次に進んだ」

合計で合格者の約85.8%が、ある程度理解できないところがあるのは仕方ないと割り切っていたことがわかります。

理解をさらに深めるのは2回目以降の復習での作業です。講義受講期は標準日程表通りに進めることを最優先として割り切ることが、結果的に効率的な学習につながります。

計算科目に比重を置く

学習初期は、計算科目への学習時間を意識的に多く確保してください。計算科目は理論科目と比べて習得に時間がかかるため、後回しにすると取り返しが難しくなります。

講義受講・復習以外の自由学習時間は、計算科目:理論科目=8:2(または7:3)を目安として配分することを推奨しています。

具体的な時間配分例

【週45時間学習可能で、週4コマ受講している場合】

条件時間
講義受講+復習時間(4コマ×6時間)24時間
残りの自由学習時間21時間
うち計算科目に充てる目安(×80%)約17時間

計算力は短期間では身につきません。学習初期からコツコツ時間を積み上げることが、後の実力アップの土台になります。

CPA会計学院は計算科目を暗記ではなく理解するようサポート

CPA会計学院では計算科目を伸ばしやすい点が特徴的です。

まず、CPAの標準日程表では計算科目を早期に固めやすいカリキュラムとなっています。

学習初期は、財務会計論と管理会計論の計算科目を中心に学習を進めるスケジュールが組まれており、まずは合格に必要な土台を着実に築けるようになっています。

また、CPAの講義では単に解き方を暗記するのではなく、「なぜそうなるのか」という理解を重視しています。このような徹底した理解を重視した講義によって、本試験において形式が少し変わった問題にも対応しやすくなります。

さらに、計算科目の各種問題集については、問題を1問1問解説する講義も公開されています。自分で問題を解いた後に、解説講義を通じて考え方や解答手順を確認できるため、つまずいた箇所をそのままにせず、復習を進めやすい点も特徴です。問題演習と解説講義を組み合わせることで、計算力を段階的に高めていくことができます。

よくある質問(FAQ)

今の自分の進捗が適切なのかわかりません

標準日程表に沿って講義を受講し、答練を受験できていれば、最適な進捗で進んでいると判断できます。週あたりの勉強時間は「週受講コマ数×7〜10時間」が目安です。この時間を確保した上で答練の合格点が取れているなら、勉強時間を増やすことは必須ではありません。逆に合格点が取れていない場合は、時間の増加か学習の質の向上が必要です。

答練を受験する時間が取れません

まず「両立していることを極力減らす」「隙間時間を最大限に活用する」ことで時間を捻出してください。答練を後回しにすると、講義受講だけでは自分の弱点が把握できないまま進んでしまい、合格という目標から遠ざかるリスクが高まります。

どうしても解決しない場合は、CPA会計学院受講生は講師やチューターに相談してください。

2回目以降の復習時間が取れません

定期的な復習ができなければ記憶はどんどん薄れ、最悪の場合、講義受講前と同じ知識水準に戻ってしまいます。勉強時間の確保が難しい場合は、重要性の高い論点に絞って復習し、重要性の低い論点は一時的に後回しにする戦略が有効です。

それでも解決しない場合は、CPA会計学院受講生は受験目標時期の見直しも含めて講師やチューターに相談しましょう。

公認会計士試験の勉強時間はどのくらい必要ですか?

一般的に公認会計士試験の合格には3,000〜5,000時間の学習が必要と言われています。

CPA会計学院の標準日程表では、1週間に受講するコマ数に応じて「コマ数×7〜10時間」を週あたりの目安学習時間としています。週4コマのペースで学習する場合、週28〜40時間、年間では1,400〜2,000時間程度の確保が求められます。

※ 「3,000〜5,000時間」という目安値のCPA公式見解との整合性をご確認ください。

   ▼こちらの記事で詳しく説明しています▼

公認会計士試験の合格に必要な勉強時間は?合格までに何年かかる?

学習1年目は「合格者の学習習慣」を実践しよう

#ポイント具体的な行動
1標準日程表を守る週の学習時間を「コマ数×7〜10時間」で算出し確保する
2答練を飛ばさない点数より受験継続を優先。弱点発見の道具として使う
3即復習・定期復習当日〜翌日に初回復習、その後は3日・1週・月1〜2回
4完璧主義を捨てる全体像の把握を優先。深い理解は復習期に積み上げる
5計算科目に比重自由学習時間の8割を計算科目に充てることを目安にする

こちらはシンプルに見えますが、学習がうまくいってない受講生の多くが実践できていない内容です。合格者の約86%が完璧主義を捨て、全員が答練を継続的に受験していたという事実が、この5つの重要性を裏付けています。

CPA会計学院では、学習上の疑問や不安に対応するため、各校舎にチューターが常時待機しているほか、オンラインでも講師・チューターへの質問が可能な体制を整えています。困ったときは一人で抱え込まず、積極的に相談しながら合格を目指してください。

▼CPA会計学院の学習サポート体制について詳しく知りたい方はこちらから!▼

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