U.S.CPAの独学合格は可能?|予備校活用と比較したメリットとリスク、独学に向いている人の特徴も解説!

U.S.CPAの独学合格は可能?|予備校活用と比較したメリットとリスク、独学に向いている人の特徴も解説!

USCPA(米国公認会計士)を目指すとき、最初に悩むのが学習方法です。予備校を利用すべきか、独学で進められるのか、多くの方が悩むポイントでしょう。特に社会人として働きながら資格取得を目指すなら、費用対効果はしっかり考えておきたいところです。

そこで本記事では、USCPAに独学で合格できるのか、そして予備校活用と比較した場合のメリットとリスクを詳しく解説します。あわせて、独学が向いている人の特徴も紹介しますので、自分に合った学習方法を選ぶヒントにしてください。

USCPA(米国公認会計士)は独学でも合格できるのか?

結論として、USCPAは独学でも合格は可能です。ただし、実際は極めて困難な道のりとなります。

そもそも、USCPA(米国公認会計士)は、誰でもすぐに受験できる資格ではありません。受験には学位(一部の出願州は学位取得中(大学在学中)で単位次第で取得可能なケースもあります)と会計系・ビジネス系の単位が必要となります。例えば会計系学部出身でない場合、会計単位が不足して受験資格を満たせていないケースが多いです。

前提になりますが、USCPAは国際的に知名度の高い会計ファイナンス資格です。試験は英語のみで実施され、出題範囲が広いことも特徴です。AUD(監査)・FAR(財務会計)・REG(諸法規)の必修3科目に加え、選択科目(BAR・ISC・TCP)のいずれか1科目に合格する必要があります。当然、各科目で求められる専門知識も異なります。

こうした試験範囲の広さに加え、独学での合格が難しいとされる理由に、体系的な日本語テキストの選択肢が限定的なことも挙げられます。さらに、出願手続きの複雑さや単位要件の充足など、試験勉強以外の部分でも多くのハードルが存在するのです。こうした試験の特性から、ほとんどの予備校では大学と連携し、単位要件を充足するためのサポートを提供しています。そのため、受験者の多くは予備校や専門講座を活用しています。

もちろん市販の教材(日本人向けの日本語教材はなく、英語教材のみ)で独学することも可能ではありますが、先に述べた受験資格を満たしているかの確認に始まり、勉強計画から受験手続きまで、すべて自分で対応する必要があります。特に社会人として働きながら受験する場合、その負担は想像以上です。

だからこそ、予備校のサポートを活用するほうが効率的かつ現実的なのです。

【予備校活用と比較】USCPA合格を独学で目指すメリット

独学でUSCPA合格を目指す場合、予備校を利用する場合と比較していくつかのメリットがあります。ここでは主要な2点について詳しく見ていきましょう。

費用をおさえられる

独学の最大のメリットは、学習費用を大幅に削減できることです。USCPA予備校は一般的にその費用だけで40万〜90万円程度かかります。この予備校費用に加え、受験費用が上乗せとなり、少なくとも100万円以上は必要となります。

これに対し、独学の場合は教材費と受験費用のみで済むため、総額を約57.5万円(最低でもかかる費用)〜に抑えることも可能です(一部諸経費を除く。為替や受験回数によって変動)。

具体的な独学の想定最低費用内訳(※)は、以下のようになります。

独学の想定最低費用内訳
  • 米国で販売されている英語の学習教材(Becker、Wiley、Gleim、UWorld等):約10万円〜(購入教材によって変動)
  • 受験料(4科目):約22万円(4科目で1,420ドル~/1科目5.5万(355ドル)~※出願州によって異なります。また為替や受験回数によって変動します)
  • 日本会場手数料(4科目・NTS発行手数料):約24万円(4科目で1,560ドル/1科目6.1万(390ドル)※為替や受験回数によって変動)
  • 受験資格審査料:1.5万~(約100ドル~/1回あたり※出願州によって変動)

上記に加え、単位取得のための追加費用や諸経費が発生しますが、それでも予備校利用と比較すれば、費用をおさえることが可能です。

独学は費用を抑えられる一方で、学習の進めやすさや合格までの確実性は別の観点で考える必要があります。なお、想定している最低費用はあくまで1回分であり、不合格となった場合は同程度の受験費用が追加でかかります。そのため、予備校を活用して短期間で合格できれば、学習にかかる時間や機会損失を含めて考えた場合、結果的にコストパフォーマンスが高くなる可能性もあります。

※2026年1月時点の情報をもとに算出したデータです

自分のペースやスタイルで進められる

独学のもう一つの大きなメリットは、学習の自由度が高いことです。予備校の講座では、カリキュラムに沿って学習を進める必要がありますが、独学では自分の理解度や得意不得意に応じて学習順序や時間配分を柔軟に調整できます。例えば、暗記が得意だから、暗記項目も多く攻略しやすいREGを先におさえて、計算もあって“学習量”を確保したいFARにしっかり時間を割くといった戦略的な学習計画が立てられます。

また、仕事の繁忙期には学習量を減らし、余裕がある時期に集中して勉強するなど、自身のライフスタイルに合わせて柔軟な学習スケジュールを組めます。通勤時間や休日など、隙間時間を活用した学習も自分の判断で進められるため、働きながら資格取得を目指す社会人にとって大きなメリットといえるでしょう。

ただし、この自由度の高さは諸刃の剣でもあります。自己管理能力が不十分な場合、学習の先延ばしや非効率な学習方法の継続につながるリスクもあることを理解しておく必要があります。

【予備校活用と比較】USCPA合格を独学で目指すリスク

(CPA会計学院 USCPA講座 編集部 作成)

独学にはメリットがある一方で、無視できない多くのリスクが存在します。ここでは予備校を活用する場合と比較して、独学で直面し得る6つのリスクを紹介します。

出願が複雑で難解|州によって異なる

USCPAの出願手続きは、日本の資格試験と比較して非常に複雑です。米国50州すべてが対象であり、それぞれ異なる出願手続きが規定されています。さらに、受験単位・ライセンス単位・倫理要件・実務要件など、ライセンス取得のための条件も州によって独自に定められています。

また、必要な会計単位数やビジネス単位数も州によって異なります。出願にあたっては、指定機関への学歴審査手続きや受験資格審査を行う機関(NASBA等)への書類提出、出願州への申請など、複数のステップを踏む必要があります。これらの手続きはすべて英語で行われ、必要書類も州によって異なるため、初めて手続きを行う方には非常にわかりづらい内容です。なお、日本での受験も可能ですが、国際受験には追加の管理料等が発生します。

予備校では受験州の選定から書類作成まで専門スタッフがサポートしてくれますが、独学の場合はこれらをすべて自分で調査し、すべて英語で手続きを進めなければなりません。また、何らかのトラブルが発生したときも、すべて自力で解決しなければなりません。さらに、手続きのミスや遅延により、受験予定が大幅に遅れるリスクもあります。

▼出願州について詳しくはこちらもチェック▼

受験条件である「単位要件」を満たすのが困難

USCPAの受験には、先にも述べましたが、一定の学位と単位数の取得が必須となります。学位(学士号)に加えて、会計単位24単位以上、ビジネス単位24単位以上といったような、単位要件が設定されています。日本の大学を卒業した方の場合、これらの単位要件を満たしていないケースもあり、場合によっては追加で単位を取得する必要があります。

単位取得の方法としては、米国など海外の教育機関が提供するオンラインコースや通信教育を利用するのが一般的ですが、割高になることが多いので注意が必要です。さらに、どの科目を履修すれば要件を満たせるのか、どの教育機関が認定されるのかといった情報も自力で調べなくてはなりません。誤った科目を履修してしまうと、時間と費用を無駄にするリスクもあり、単位取得だけで1年以上かかることもあります。

一方で予備校を利用すれば、個々の学歴に応じて必要な単位数を分析し、効率的な単位取得プランを提案してくれます。

合格後のライセンス取得手続きもわかりづらい

USCPA試験に合格した“だけ”ではUSCPAを名乗ることはできません。試験合格後は、州のCPAライセンスの取得が必要です。ライセンス取得には、試験合格に加えて実務経験要件を満たす必要があります。多くの州では1年から2年の実務経験(グアムは実務経験がなくてもライセンス取得可能)が求められ、その実務内容も会計監査や税務など特定の領域に限定されています。さらに、実務経験の証明にはUSCPAライセンス保持者の署名が必要です。

この手続きも州によって要件が異なり、必要書類や申請プロセスは複雑です。独学の場合、試験合格後のライセンス取得プロセスについての情報収集も自分で行う必要があります。

出願州は、合格後のライセンス取得要件も踏まえて選ぶ必要があります。しかし、独学で試験対策をしながら、合格後の手続きまで見据えて計画を立てるのは難しいのが実情です。

▼USCPA取得について詳しくはこちらもチェック▼

日本語教材(テキスト)が市販されていない

先に述べた通り、独学で最大の障壁となるのが、日本語での学習教材が充実していないことです。日本国内で市販されているUSCPA試験対策教材は限られており、全体を体系的に学べる日本語テキストは少ないです。

そのため独学の場合、米国で販売されている英語教材を使用することになります。これらの教材はすべて英語で書かれており、会計用語だけでなく説明文も英語で理解する必要があります。TOEIC800点以上の英語力があっても、専門的な会計用語を理解しながら学習することは容易なことではありません。

一方で、予備校を利用すれば、日本語で解説を受けながら学習できるため理解が進みやすく、学習もスムーズに進められます。

勉強時間の継続的で十分な確保は難しい|非効率な学習で時間がかかりがち

日本人がUSCPAに合格するためには、1,000〜1,500時間程度の学習時間が必要とされています。また英語ネイティブであっても会計知識がない方は1,000時間以上の学習時間が必要です。働きながらこれだけの学習時間を確保し、さらに継続的に学習を続けることは容易ではありません。

独学の場合、学習計画の立案から進捗管理まですべて自分で行う必要があります。科目ごとの時間配分、学習の順序、弱点克服のための対策といった判断を経験のない状態で行わなければならず、その結果、非効率な学習方法を続けてしまい必要以上に時間がかかることがあります。重要度の低い論点に多くの時間を費やしたり、理解が不十分なまま次の単元に進んでしまったりといった問題が生じやすくなります。また、仕事の繁忙期などで一度学習が中断すると再開が困難になり、学習期間が長期化するリスクも高まります。

予備校では長年の合格者データに基づいた効率的なカリキュラムが用意されており、重要論点を押さえた学習が可能です。

▼USCPA試験合格に必要な学習時間について詳しくはこちらもチェック▼

モチベーション維持が難しい|強い精神力が必要

USCPA取得までの道のりは長く、独学の場合は特にモチベーション維持が大きな課題となります。試験勉強だけでも1年から2年程度かかるといわれており、その間、仕事と学習の両立を続けなければなりません。さらに、独学では周囲に同じ目標を持つ仲間がおらず、孤独な戦いとなりがちです。スランプに陥った時や思うように学習が進まない時に相談できる相手がいないことは、精神的に大きな負担となります。

また試験の難易度が高いため、独学の方が一度の受験で全科目に合格できるケースはごく稀です。不合格が続くと「この学習方法で本当に合格できるのか」という不安が生じ、モチベーションも低下します。加えて、USCPAは各科目の合格有効期限が30ヶ月と定められており、この期間内に全科目に合格しなければ最初に合格した科目の認定が失効してしまいます(※)。独学で合格を目指す場合、こうした精神的な困難を一人で乗り越える強い意志が求められます。

一方、予備校では定期的なホームルームや受講生同士の交流機会もあり、合格までのロードマップが明確に示されるため、先の見えない不安を軽減できます。

※NASBAのモデル規則であり、最終適用は各州の規定に従うためスケジュール設計時は出願州の最新規定を必ず確認してください

USCPAを独学で目指すのに向いている人の特徴

ここまで独学のメリットとリスクを見てきましたが、適性によっては独学でも合格を目指せる可能性もあります。以下の特徴を満たしている方は、独学での挑戦を検討してもいいでしょう。

(CPA会計学院 USCPA講座 編集部 作成)

一定の英語力を有している|TOEIC800点以上が目安

USCPAを目指すには、高い英語力が欠かせません。特に独学で挑戦する場合、学習では英語教材を使用することになるため、会計専門用語を含む英文を正確に読解する能力が求められます。目安として、少なくともTOEIC800点以上、できれば900点近いスコアがあることが望ましいでしょう。

TOEICのスコアが高くても、会計の専門用語に慣れていない場合、学習初期は読解に苦労することもあります。例えば、audit(監査)、depreciation(減価償却)、consolidated financial statements(連結財務諸表)といった専門用語を英語で理解し、英語で思考する訓練が必要なのです。当然、試験問題もすべて英語で出題されます。試験においては限られた時間内に英文の問題を読み、適切な解答を選ぶスピードも求められます。

規定の単位取得ができている

USCPAの受験要件である単位要件を既に満たしている方は、独学のハードルが大きく下がります。学位(学士号)を持ち、必要な会計単位とビジネス単位を取得済みであれば、出願手続きの複雑さは軽減されます。また米国の大学を卒業している等、そもそも追加の単位取得が不要な場合もあります。

すでに単位要件を満たしている場合は、予備校の単位取得サポートを利用する必要がないため、独学のメリットを活かしやすくなります。

単位要件の充足状況は、独学を選択する上での重要な判断材料のひとつです。独学でのUSCPA取得を検討する場合は、自分の学歴と各州の要件を照らし合わせ、追加の単位取得が必要かどうかを事前に確認することをおすすめします。

会計知識がある|簿記1級取得レベル以上が目安

USCPAは会計の専門資格であり、一定の会計知識を前提としています。独学で効率的に学習を進めるには、少なくとも日本の簿記1級レベル以上の会計知識があることが望ましいでしょう。このレベルの知識があれば、USCPAの学習内容のうち基礎的な会計原則や財務諸表の読み方などは既知の内容となり、米国会計基準(US GAAP)との違いや、監査、税法などの新しい領域に集中できます。

特に経理部門や監査法人での勤務経験がある等、会計の実務経験がある方は、USCPA試験勉強において有利だといえるでしょう。実際の業務で、財務諸表の作成や分析、監査対応などを経験していれば、理論と実務を結びつけて理解しやすくなります。

自分の会計知識レベルを客観的に評価し、独学で対応できる水準にあるかを見極めることも重要です。

学習時間が十分に確保できる

独学では必ずしも効率的な学習ができるとは限らないため、予備校利用時よりも多くの学習時間が必要となる傾向にあります。目安としては、週に20時間以上、少なくとも15時間程度の学習時間を継続して確保できることが理想です。働きながらこれだけの時間を確保するには、平日は毎日2〜3時間、週末は各日5〜6時間程度の学習が必要となります。

また、学習時間だけでなく、集中できる環境が整っているかも重要です。例えば、自宅に静かな学習スペースがあり、周囲の理解が得られる場合は、独学でも学習を進めやすいでしょう。一方で、残業が多い等学習時間が不規則な方は、独学での継続が難しくなりがちです。後者の場合は独学ではなく、予備校のオンライン講座や自習室を利用することで、環境に左右されず学習しやすくなります。

自分のライフスタイルを振り返り、実際に必要な学習時間を継続的に確保できるかを現実的に判断することが大切です。一時的に頑張るよりも、年単位で無理なく学習を続けられるかが、独学成功の鍵となります。

自己管理能力が高い|独りでやり抜ける

独学で最も重要なのは、自己管理ができることです。予備校のように学習ペースを管理してくれる存在がないため、独りで長期間にわたって計画的に勉強を続ける必要があります。そのためには、強い意志と自律性が求められます。

具体的には、現実的な学習計画を立案し着実に実行する能力、学習の進捗を自己評価し軌道修正する能力、モチベーションの低下時にも学習を継続する精神力などが必要です。

一方で、予備校を利用すれば、定期的なホームルームや面談、進捗管理等さまざまなサポートを活用でき、合格までの道のりを着実に歩むことができます。自分自身の性格や過去の学習経験を振り返り、独学でやり抜ける自信があるかをしっかり評価してみてください。

おわりに

USCPAの独学合格は可能ですが、出願手続きの複雑さ、日本語教材の不足、非効率な学習による時間の増加、モチベーション維持の困難さなど、多くのハードルが存在します。学習設計の見極めを誤ると、合格までの期間が長期化し、結果として挫折につながるリスクがあります。

予備校の利用は独学より費用がかかりますが、効率的なカリキュラム、日本語での理解しやすい教材、出願サポート、モチベーション維持の仕組み等、合格までの道のりを確実にする多くのメリットがあります。特に「CPA会計学院 米国公認会計士USCPA講座」は高い合格実績と充実したサポート体制を持っています。受講料429,000円(税込/実質自己負担額は56,000円(税込)〜)に、教材費・サポート費・単位取得支援費等が含まれるうえ、UWorld(旧Roger及び旧Wiley)と連携した日本語の教材・演習やライセンス取得サポートを備える等、働きながら学べる体制が整っています。

USCPA取得までの時間とコストを総合的に考慮し、自分に最適な学習方法を選択してください。まずは「CPA会計学院 米国公認会計士USCPA講座」の資料請求をしてみて、さまざまな視点で独学と比較検討してみることをおすすめします。

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