【イベントレポート】体育会系部活×留学×U.S.CPA! 大学生が1年2ヶ月で全科目合格を果たした“超・効率的”な学習戦略

CPA会計学院では、大学生活と資格取得の両立を目指す学生に向けたセミナーを定期的に開催しています。本記事では、2025年11月12日に開催された「大学生のためのUSCPA資格攻略セミナー」の模様をレポートします。
今回のゲストは、立命館大学経営学部に在籍しながら、わずか1年2ヶ月という短期間でUSCPA(米国公認会計士)試験の全科目合格を果たした雀部颯真(ささべ・そうま)さん。週6日の野球部での活動、アメリカへの交換留学、そして大学の講義。目の回るような忙しさの中で、いかに学習時間を捻出し、留学先の大学での史上最年少合格記録を樹立したのか。その裏側には、緻密に計算されたタイムマネジメント術と、挫折から這い上がった強靭なマインドセットがありました。
目次
ゲスト
大学1年次より簿記の学習を開始し、同年12月に日商簿記2級を取得。2年次にカリフォルニア州立大学へ交換留学。
渡米中も学習を継続し、2025年3月から5月にかけてUSCPA全4科目に合格。
21歳での合格は留学先大学での史上最年少記録。将来はグローバル企業のCFOを目指し、現在は就職活動中。
モデレーター
大手電機メーカー営業職を経て、USCPAを取得しBig4監査法人へ転職。その後リクルート等を経て独立。自身のキャリアチェンジ経験を活かし、受講生をサポートしている。
金融一家の教えと「英語×会計」の出会い
本日は、現役大学生でありながら驚異的なスピードでUSCPAに合格された雀部さんにお話を伺います。まずは、USCPAを目指したきっかけから教えていただけますか?
きっかけは大学1年生の4月、授業の一環で「簿記入門」に出会ったことでした。実は両親がともに金融機関に勤めていて、入学当初に「簿記ってやるべきかな?」と相談したんです。すると、「簿記の知識はビジネスのベースになる。絶対に無駄にならないからやっておけ」と背中を押されました。軽い気持ちで日商簿記3級の学習を始めましたが、やってみると数字がピタリと合う感覚が面白く、そのまま1年生の12月に2級まで取得しました。
1年生で2級取得は順調な滑り出しですね。そこからなぜ、日本の公認会計士ではなく米国の資格であるUSCPAへ?
もともと高校時代から「留学したい」という思いが強く、英語学習も並行して行っていました。簿記2級を取得したタイミングで、2年次からアメリカ・カリフォルニア州立大学への交換留学が決まったんです。そして「せっかく面白くなってきた簿記の学習を留学中も続けたい」「英語力を活かしたい」と考えたときに出会ったのが、英語と会計を掛け合わせたUSCPAでした。 英語力と会計知識、その両方が身につき始めたタイミングで、「これこそが自分の武器になる」と確信し、挑戦を決めました。

1日平均3〜4時間、合計1,000時間の捻出術
雀部さんは硬式野球部に所属し、さらに留学も経験されています。正直、いつ勉強していたのか不思議でなりません。具体的な学習時間を教えてください。
合格までの総学習時間は約1,000時間です。期間にして約1年2ヶ月、1日平均すると3時間から4時間の学習を継続しました。もちろん、全く勉強できない日もあれば、8時間集中する日もありました。そのバランスを取りながら積み重ねた結果です。
週20時間以上の確保が必要と言われる中で、部活生がそれを継続するのは至難の業です。具体的な1日のスケジュールはどのようなものだったのでしょうか?
平日は基本的に朝4時に起床していました。4時15分から45分ほど、前日の復習や軽いMC(4択問題)を解く時間に充てます。その後、5時から8時半までは野球部の練習です。チームスポーツなので、全員が集まれる時間が早朝しかなかったんです。
練習が終わるのが8時半。そこから大学への移動時間が約30分あるのですが、その時間も講義動画を見たり問題を解いたりする貴重な学習時間でした。9時から16時頃までは大学の講義や友人と過ごす時間。そして帰宅後の18時頃から夕食やトレーニングを挟みつつ、まとまった時間を確保して講義動画の視聴やTBS(長文問題)に取り組み、22時には就寝するというサイクルです。
徹底した朝型生活ですね。雀部さんには大切にしていた「学習の3原則」があると伺いました。

はい。「無駄を削る」「量をこなす」「質を上げる」の3つです。最も重要なのは「無駄を削る」ことです。自分の生活を見直し、勉強時間に変えられる隙間時間がないかを徹底的に探しました。
例えば、駅のホームでの待ち時間です。階段を上がってホームに着いた瞬間、電車が来るまでの1分か2分の間に「必ず1問解く」と決めていました。テキストは常に持ち歩いていましたが、書き込みは一切しませんでした。MC問題は常にまっさらな状態で解きたかったので、チラシの裏や小さな紙を挟んで、そこに計算や回答を書いていました。「この問題はこういう思考プロセスで解く」というロジックを確認しながら、電車の中でもひたすら手を動かしていました。
1分でも無駄にしない姿勢、素晴らしいです。一方で、大学生には誘惑も多いはずです。スマホなどはどうしていましたか?
スマホの時間は「減らす」のではなく「断つ」と決めました。 Instagramのショート動画やYouTubeなどは依存性が高く、「1日30分だけ」と決めても守れる意志力は自分にはないと思いました。だから、アプリ自体を消すか、全く見ないものとして完全に切り捨てました。 そうやって捻出した時間を積み上げ、「量」をこなすことで、初めて学習の「質」が上がってくると考えています。1日2時間の勉強より、5時間勉強したほうが成長スピードは格段に上がりますから。
部活がない日、いわゆるオフの日はどう過ごしていたのですか?
年間に数日しかないような「部活がない休日」や夏休み期間は、ボーナスステージと捉えていました。「今日はUSCPAに全てを捧げる」と前日から決め込み、朝から晩まで集中力が続く限り勉強します。「今日は絶対に10時間を超えるぞ」という意気込みで、普段できない量の演習を一気にこなす。そうしたメリハリも、モチベーション維持には重要だったと思います。
常識破りの学習メソッド「4科目同時並行」
学習の進め方についても独自の戦略があったそうですね。通常は1科目ずつ仕上げていくのがセオリーですが。
私は受験資格を得るための単位取得の関係もあり、4科目を同時並行に近い形で学習しました。具体的には、まず全科目(FAR、AUD、BAR、REG)のMC(4択問題)だけを全て一周させました。その後、2周目でTBS(長文問題)も含めて学習し、さらに3周目も行う…点という「回転式」の学習法です。
意識していたのは、「今、自分が全体の中のどこを学習しているか」を常に把握することです。膨大な範囲の中で迷子にならないよう、「この論点はあの科目のあそこと繋がっている」とマッピングしながら進めました。また、「忘れること」を恐れませんでした。一度納得して理解できたら、一旦忘れてもいいと思って前に進む。納得さえしていれば、後で戻ってきたときに「あ、そうだった」と思い出すスピードが格段に速くなります。
4科目を回すというのは勇気が要りますが、相互関連性を理解するには理にかなっていますね。教材はどのように活用しましたか?
CPA会計学院の教材を信頼し、それだけを使い倒しました。工夫したのは、言語の使い分けです。「問題を解くときは英語」「解説を読んで理解するときは日本語」と徹底していました。本番は英語ですが、深い理解には母国語が一番です。このハイブリッドな学習ができるのが日本の予備校の強みだと感じました。
21歳の日本人が現地の大学で英雄に
留学中も学習を継続されたそうですが、現地での反応はいかがでしたか?
アメリカでは、USCPA(CPA)は非常にリスペクトされる資格です。現地の財務や会計の授業で、私が唯一の日本人として中間テストで1番の成績を取ったとき、周囲の目が一変するのを肌で感じました。それまではディスカッションでも目立たない存在でしたが、「あいつは財務ができる」「CPAを目指しているらしい」と知れ渡ると、みんなが話を聞いてくれるようになったんです。 野球部でも、言葉の壁がある中で「あいつは授業ですごいらしい」という評判が、自分を守る盾になり、チームに溶け込む剣になってくれました。
アメリカの大学生にとっても、在学中の合格は珍しいのでしょうか?
ええ、実はアメリカでは「会計学部を卒業してから監査法人に入り、働きながらCPAを取る」のが一般的です。カリフォルニア州などでは受験要件として大卒が必須なので、そもそも学生のうちに受験すること自体が不可能です。 私が21歳で合格した際は、大学で号外が出るほど驚かれました。「カリフォルニア州立大学史上最年少合格記録」として、「本当に21歳か? 24歳じゃないのか?」と疑われるほどでした(笑)。 ネイティブの学生たちが卒業後のサバイバルとして挑む試験に、日本人の留学生が合格したという事実は、大きな自信になりました。
受験自体もアメリカでされたんですよね?
はい。ただ、試験会場が大学から遠く離れた場所だったので、ルームメイトに頼んで片道2時間かけて車で送ってもらいました。そういった苦労もありましたが、アメリカで受験すると受験料が安いというメリットもありましたね。

挫折が産んだ「勝利への執念」
お話を伺っていると、雀部さんの「目標達成への執念」には鬼気迫るものがあります。何があなたをそこまで駆り立てるのでしょうか?
原点にあるのは、高校時代の野球での大きな挫折です。当時はプロ野球選手を目指して野球漬けの日々を送っていましたが、怪我によってその夢が絶たれてしまいました。「目標を達成できないことの虚しさ」「応援してくれた人の期待を裏切る辛さ」を痛いほど味わいました。「それなりの努力では、それなりの結果しか出ない。甘くない」と学んだんです。
それ以来、「自分がなりたいと思ったことを、努力によって達成し続ける人生こそが面白い」と考えるようになりました。USCPAになりたいと思ったら、なるために必要な努力を全部やる。達成する過程は苦しいですが、達成した瞬間に最高に嬉しい気持ちになることはわかっています。簿記3級に受かったときも、USCPAに受かったときも、その「達成の喜び」の質は変わりません。一つクリアすれば、また新しい世界が見える。それが楽しくて、毎日コツコツと積み上げることが苦ではなくなりました。
現在、就職活動真っ只中とのことですが、USCPAの資格はどのように評価されていますか?
非常に強力な武器になっています。 正直な話、大学名だけで見ればもっと上位の大学はたくさんあります。しかし、履歴書の「USCPA全科目合格」というたった一行が、その差を埋め、むしろ逆転させてくれます。
部活動や留学経験は、人によって内容の密度が違うため、企業側も評価が難しい側面があります。しかし、USCPAは「会計知識がある」「英語ができる」「学業と課外活動を両立して時間を捻出できるマネジメント能力がある」という3点を、客観的な事実として証明してくれます。 監査法人はもちろん、メーカーの経理・財務職、金融機関の専門職、投資銀行部門など、普段なら書類で弾かれるかもしれないような企業のインターンにも参加できるようになりました。 「USCPA全科目合格の大学3年生」というのは、現在の就活市場において、私以外にはほとんどいないという希少性も実感しています。
イベント参加者とのQ&Aセッション
セミナー後半には、参加者からの質問にも多数回答いただきました。その一部を抜粋して紹介します。
Q1. 英語が苦手ですが、どのような教材で勉強しましたか?
私は「資格試験をペースメーカーにする」方法をおすすめします。具体的にはTOEICを毎月受けることです。今月は500点、来月は600点と目標を立ててクリアしていくことで、ゲーム感覚で基礎力を高められました。USCPAの試験自体は「読む力」が重要なので、まずはそこを鍛えるのが近道です。
Q2. 簿記2級を取らずにUSCPAを始めてもいいですか?
どちらでも良いと思いますが、簿記2級の学習内容はUSCPA(特にFAR科目)に直結するので、ステップとして挟むのは非常に有効です。ただ、最短を目指すなら直接USCPAに入っても、CPA会計学院の教材なら基礎から学べるので問題ないと思います。
Q3. 日本の公認会計士とUSCPA、どちらが良いでしょうか?
「どこで働きたいか」によると思います。日本国内で専門家として独立したいなら日本の公認会計士。一方で、私のようにグローバルに働きたい、事業会社や海外で活躍したいという軸があるなら、USCPAの方がフィットすると思います。また、部活や留学など「やりたいこと」と両立できるのもUSCPAの大きな魅力です。
おわりに:小さいことから大きなことは始まる
最後に、これからUSCPAを目指す方へメッセージをお願いします。
目標に向かって努力する日々は、しんどいながらも充実しています。 私は「小さいことから大きなことは始まる」という言葉を大切にしています。いきなり遠くへは行けませんが、毎日の小さな積み重ねが必ず大きな結果に繋がります。
高い目標を掲げつつ、まずは「今日何をするか」に落とし込み、1ミリでも前進してください。その積み重ねが、1ヶ月後、1年後に「化けた自分」に出会わせてくれるはずです。 私も将来の目標である「グローバルメーカーのCFO」を目指して、まだまだ走り続けます。一緒に頑張りましょう。
【まとめ】
今回のセミナーで圧巻だったのは、雀部さんの「徹底した自己管理能力」と、それを支える「目標達成へのポジティブな執念」です。 「隙間時間には必ず1問解く」「スマホは断つ」といった具体的なアクションは、資格試験だけでなく、あらゆるビジネスシーンに通じる成功法則と言えるでしょう。
CPA会計学院では、雀部さんのように大学在学中の合格を目指す方を全力でサポートしています。講義や教材の質の高さはもちろん、複雑な受験手続きのサポートや、学習進捗に合わせた適切なアドバイスを提供できる環境が整っています。
「学生のうちに一生モノの武器を手に入れたい」「グローバルに活躍したい」 そうお考えの方は、ぜひ一度CPA会計学院の講座説明会へご参加ください。
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