監査法人の新卒採用で見事一発上位45位合格!—西山 碩紀 さん

【会計士試験を受験するきっかけ】
インターンシップで色々な会社を見て、自分に専門性が必要だと思いました。

福岡:西山さん、本日はよろしくお願いいたします。西山さんはPwCあらた有限責任監査法人(以下、PwCあらた)の育成採用枠で、監査法人に就職と同時に会計士試験の受験に専念されました。そしてCPAで学習を開始し見事合格されました。まずは公認会計士を目指すまでの経緯を教えてください。

西山:はい、よろしくお願いします。

福岡:ラ・サール高校から早稲田大学へ進学されたとのことですが、どのような高校生活を過ごされていたのですか?

西山:世間的には進学校ということもあり勉強を主にやっていましたが、サッカー部で主将をやっていたので、文武両道を意識していました。サッカー部は勉強が苦手な人が多かったのでサポートをしながら楽しくやっていました(笑)

福岡:大学受験ではどのようなことを考えていましたか?

西山:進路はほぼ100%大学に進学しますが、3分の2以上が理系に進む中で僕は文系でしたので、東京大学を目指す人が多かったです。漠然と田舎から東京に行きたいという想いもあり、兄が早稲田大学でしたので東京大学と早稲田大学を受けました。

親が弁護士をしているので法学部も考えていましたが、親には自由にして良いと言われており、ビジネスに興味があったので経済学部に進みました。

福岡:お父様は宮崎で弁護士事務所を開業されているのですね。

西山:そうです。昔から資格を活かした職業を身近で見て育ちました。

福岡:早稲田大学の政治経済学部に入学し、どのような学生生活を過ごされていましたか?

西山:1,2年生の頃はサッカーサークルやバイトを熱心にやっており、2年生の後半からサークルで代表を務めていましたし、結構学生生活をエンジョイしていました。

福岡:リーダーシップがあるのですね。大学の成績はどうでしたか?

西山:1年生の前半だけ良くて、どんどん下がっていきました(笑)授業は出ていましたが、経済学部の勉強は本を読めば全部わかるのではないか、と思っておりましたので、4年間の大学生活で身に付く専門性に疑問を持ちました。そして、3年生の時にベンチャー企業で長期インターンに参加し、外の世界を初めて観ました。

福岡:インターンはいつ頃まで続けられたのですか?

西山:4年生の前半までです。学校に行きながら、バイトの感覚でインターンに行っていました。

福岡:結構長くされていたのですね。何系の会社ですか?

西山:人材紹介系です。色々な方の経歴書を拝見して、公認会計士の存在もその時に知りました。年収も知れましたし、様々なキャリアを見ることができたので勉強になりました。その結果、自分にも専門性が欲しいと思うようになりました。実は2年生の頃、一度CPAに行って、簿記の体験授業を受けたことがありましたが、サークルも継続していたので在学中は厳しいと思い本格的には始めませんでした。

しかし、就活で色々な企業を見て行く中で会計士への興味が強くなっていきました。そしてPwCあらたの育成採用に出会い、まだこれからでも目指せることに気づき会計士試験を受けることにしました。

【PwCあらたの育成採用とCPA入学】
CPAには簿記の体験に行ったこともあったので、これは運命かとおもいました(笑)

福岡:PwCあらたの育成採用は、就職活動のタイミングで募集がされていたのですか?

西山:少しタイミングは早いのですが、外資系コンサルティング会社と同じタイミングなので当時は3年生の秋口でした。2017年は冬になるようです。インターンもやっています。

福岡:西山さんは育成採用のインターンも行かれたのですか?

西山:1DAYで行きました。少し調べていたので内容は知っていましたが、PwCあらたの雰囲気がわかったので良かったです。働き方などを伺った際の担当者が個性的な方で、アグレッシブに仕事をされているのが印象的でした。そして就職活動の選択肢として育成採用枠でPwCあらたを受けようと思いました。

福岡:育成採用で採用になると、すぐに会計士の勉強を始めることになるのですか?

西山:内定をもらい承諾をした後はいつ始めてもいいのですが、チャンスがあるならすぐに挑戦したいという気持ちがあったので、大学3年生の終わりから本格的に通い始めました。採用されて初めて会計士を受ける人の多くは4年生の4月5月あたりから勉強を始めています。

福岡:初めての人こそ、もっと早く始めているイメージがありますがそうではないのですね。

西山:承諾まで迷って時間をとってしまう方が多いようです。

福岡:PwCあらたの育成採用が決まってから、どうしてCPAで学習を開始したのですか?

西山:PwCあらたが提携している、CPAに通学し始めました。

福岡:育成採用では学習未経験で始める方が多いのですか?

西山:ほとんどそうです。学習経験者は1,2人程度です。

福岡:2年生の時にCPAの体験講座を受けたと仰っていましたが、なぜその時もCPAだったのですか?

西山:特に理由もなく、大学から近いという理由だけでした(笑)育成採用で採用になったときはやはり何かの縁があったのだと思いました。

福岡:CPAに入ったのが大学3年生の冬、2月あたりから本格的に通われたのですね。短答を受験されたのはいつですか?

西山:4年生の12月と卒業後の5月です。

福岡:大学3年生の2月から勉強されていたと思いますが、大学の単位はほとんどとり終えていたのですか?

西山:本当は資格の勉強に専念したかったのですが、1,2年生の時に遊んでいたので結構単位が残っていました。しかし文系だったこともあり、授業に出てそれなりに勉強すれば単位は取れたので、そこまで辛いわけではありませんでした。

福岡:政治経済学部だと、資格試験と共通の科目はほとんどないですよね?

西山:商学部だとたくさんありますが、政治経済学部は簿記や会計系の授業はほぼなかったので割り切っていました。

【短期受験のための効率的な学習】
DVDを1.5倍速、短い時間で集中して学習しました。

福岡:勉強を始めて、約10ヶ月後の4年生の12月に短答を受験するという学習計画は、誰かと相談して決めたのですか?

西山:短期合格を実現するために、国見先生との面談で相談のうえ12月に決めました。

福岡:1日どれくらい勉強していたのですか?

西山:4年生の夏までインターンに行っていましたし、大学の単位もあったので、土日はCPAに通っていましたが平日は4,5時間勉強すればいい方でした。土日は朝自習室が開いてから閉まるまで勉強していました。頑張っている時期とそうでもない時期とムラがありました。

福岡:コンスタントに勉強されていそうな西山さんでも、勉強には波があったのですね?

西山:始めのうちは土台作りを頑張ったのですが、あとは休み休みという感じでした。

福岡:講義や答練の受け方で工夫していた点はありますか?

西山:私はライブよりもDVDで講義を受けていました。ライブは長く感じてしまうので、DVDで1.5倍速にして聞いていました。

福岡:速いと、重要なことを聞き逃すことはありませんでしたか?

西山:とにかく集中して聞き漏らさないようにしていましたし、もし逃したら戻ればいいので大丈夫でした。

福岡:答練はどうでしたか?

西山:12月短答までは時間がなかったので基礎答練ではなく短答基礎答練しか受けていなかったです。

福岡:国見先生と相談して、時間がないから短答基礎答練のみにしようと決めたのですね。

西山:カリキュラム的に遅かったので計算はライブではなく、自分で答練をもらって受ける形でした。

福岡:短答基礎答練は何点くらいでしたか?

西山:最初は全然とれず、半分くらいでした。

福岡:どのような気持ちで勉強していましたか?

西山:まだ全てを把握しているわけではないので、答練の点数自体はあまり気にしていませんでした。自分がどう考えてこの答えにしたのかを一つ一つ整理して復習していました。単純に覚えていなかったのか、考え方から違ったのかを意識して学習していました。

【理解重視による根付いた知識】
覚えることが全くないわけではありません。ただ、覚える量を少なくすることはできます。

福岡:復習の際はノートにまとめたりしていたのですか?

西山:かなり丁寧にまとめていました。企業法と監査論以外のすべての科目はルーズリーフにまとめました。

福岡:CPAの受講生は、テキストに書き込むのが主流かと思いますが、ノートにまとめたのはなぜですか?

西山:大学受験の時も、地理や歴史などの暗記科目は書いて覚えてきたので、時間はかかりますが同じ方法で行いました。やはり、自分の自信のある方法で勉強を進めようと思いました。

福岡:では逆に企業法と監査論のルーズリーフをつくらなかったのはなぜですか?

西山:企業法はDVDを見始めたのが9月からだったのですが、12月の試験を目指すにあたり時間がありませんでした。監査論は6月あたりから勉強を始めましたが、書いて暗記するという科目ではなく、イメージや理解をして答えを出していく科目だと思ったからです。

福岡:監査論は少し見た感じだと覚えることが多そうなので、暗記で対策する科目のように思う方も多いと思われがちですが、違いましたか?

西山:違うと思います。手続きを暗記しているだけでは、初見の問題で少し違う事例を出されたときに解けないと思います。

福岡:まとめてただ暗記するよりも、テキストに書かれている背景を理解する方が大事ということなのですね。

西山:テキストにあるものがそのまま出ることはほとんどなくて、理解した上で問題を読み答えを導き出すというパターンが多いと思います。

福岡:論文の話になっていますが、短答もそうなのですか?

西山:先日2017年12月の短答式試験を興味本位で解いてみたところ、細かい規定の暗記は飛んでいましたが、きちんと理解をして問題に向き合ってきていたので、今でも監査論の問題を正解することが出来ました。

監査論は覚えるものではないといわれていますが、覚えることが全くないわけでもありません。ただ、覚える量を少なくすることはできます。

福岡:監査論の勉強に悩んでいる人多いですからね。他校の教材をみたことがありますか?

西山:ないです。CPAの教材がわかりやすかったのでこれで勉強したいと思いました。

福岡:これをしっかりやっておけば本試験も答えられるなという感覚だったのですね。では得意科目は監査論ですか?

西山:短答の時は企業法が得意でしたが、論文だとそこまで企業法は得意ではありませんでした。管理会計論は比較的得意でしたね。

福岡:管理会計論は理解していないと点数が取れないので、そこでも根本を理解して勉強されていたことが活かされたのですね。勉強時間の配分のバランスや、どの程度まで学習するかは考えていたのですか?

西山:科目による勉強時間や進捗を月に1度くらい国見先生と相談をしていましたが、勉強の計画自体は自分で立てていました。基本的には逆算して計算していました。1ヵ月以上は授業がなく復習に集中できる時間が欲しかったので、11月までには授業を終わらせるという目標があり、1週間に観るDVDの本数を決めていました。9月10月はほとんど企業法のDVDを見ることになりました。

福岡:企業法を始めたのが遅かったですよね?意図があったのですか?

西山:単純に時間がなかったのもありますが、企業は暗記力があれば後からでも間に合うと聞いいていたので、後からやるようにしました。

福岡:集中して勉強すれば間に合うということですね。勉強場所はどこだったのですか?

西山:CPA早稲田校の2号館の自習室でした。

福岡:育成採用の方も何名かいらっしゃったのですか?

西山:2人でした。

福岡:友達もできましたか?

西山:最終的には14,15人くらい仲の良い友人ができて一緒にご飯を食べたりしていました。

福岡:受験時代の友達はどんな存在ですか?

西山:CPAに友達がいなかったら行くのが嫌になっていたと思うので、支えになっていたと思います。

福岡:逆に疎ましくなる時はなかったのですか?

西山:周りの人や私自身も同じですが、自分のやるべきことを心得ている人が多かったのでペースを乱すようなことはありませんでした。

福岡:自然と良い意味で自分のルールを守る人が多かったので、勉強の邪魔になってしまう関係にはならなかったのですね。

西山:ある意味ドライな友達関係で、仲はいいがメリハリのある関係でした。

【重要性と短答合格】
C論点まで勉強するか、A、B論点に焦点を当てるかを自由に選択できることが本当にすごいと思います。

福岡:4年生の12月の短答試験直前になり、模試はどうでしたか?

西山:全て60%前半で、CPAが出している合格ラインの1,2%下を推移していました。

福岡:どう思いましたか?

西山:12月前、理論は得意でしたが計算が安定していなくて、直前だったのでひたすらテキストを読み込んで定着させる作業に取り組んでいました。

福岡:CPAは重要性や理解を重視していて、A、Bを中心にやり、あまり出ないC論点は後回しにやるように教えていますが、西山さんの中で重要性はどのように活用されていたのですか?

西山:もちろん意識していましたが、ノートにまとめる段階ではCも含めてまとめています。その後の復習の段階ではA、Bを見る機会や解く機会を増やすことで強弱をつけていました。短答問題集も試験の前にCはサラっと読む程度という形にしていました。

福岡:A、Bを意識して勉強して良かったですか?

西山:良かったと思います。ただ、Cを全部捨ててしまうと、Cの中でも時々出るものや少し考えればできる問題もあるので、解き方を導き出せるものを捨ててしまうのはもったいないと思っています。理解さえしておけば、試行錯誤で正解できるかもしれないので、全く見ないのはもったいないと思います。

福岡:テキストは何回転くらいしましたか?

西山:個別問題集は1回転し、短答問題集はあまり時間がなかったのでAは2回転、Bは1回転、Cはかい摘んで解くくらいでした。

福岡:国見先生からも理解重視の勉強法を進められていたと思ますが、意識していた部分はありますか?

西山:解き方を覚えるのではなく、何かに結び付け解き方の流れを覚えるという感じでした。点ではなくて線で覚えるようにしていました。

福岡:初めての12月の短答式試験を受けてみてどうでしたか?

西山:合格ボーダーが71%で、自分が68%でした。暗記は得意なので理論はよかったのですが、計算の部分で管理や財務の計算が弱いと感じました。ギリギリ合格したかと思いましたが、意外とボーダーが高くてダメでした。

福岡:ご本人としては12月で短答を受かりたいと考えていたと思いますが、そこからどんな修正をしたのでしょうか?

西山:合格発表までは68%あれば大丈夫だと思っていたので、大学を卒業するための単位取得の勉強に時間を使っていました。計算がダメだったので2,3月で短答問題集をできるだけ回そうと思いました。

福岡:財務会計論はそこまで得意ではなかったのですか?

西山:財務会計論は波があり、12月の短答はあまり良くなかったので、そういった強化すべき科目の短答問題集に比重を置いてやりました。一方、12月の短答で良かった企業法や監査論、管理会計論の理論などはあまり時間をかけずに、答練の前にじっくり読むという勉強法にしました。

福岡:5月短答合格、8月論文受験を意識して、論文の対策はしなかったのですか?

西山:12月短答の合格発表前に租税法のDVDを2,3回見たきりで、その後は手付かずでした。

福岡:5月の短答を確実に合格しようとされていたのですね。その修正後、5月短答模試はどうでしたか?

西山:模試は4~5月にかけて3回ありましたが、驚くほど良くなっていて、1回目は70%、2回目は80%、3回目は88%くらいでした。12月短答で足をひっぱっていた財務会計論が上がったのが大きかったです。

福岡:他の科目も上がったのですか?

西山:上がりましたが、上がりの幅が全く違いました。財務会計論を頑張った分、2月3月で回した成果がでました。

福岡:5月の短答本試験どうでしたか?

西山:手ごたえ抜群でした(笑)財務は難しかったのですが120点くらいでした。

【3ヶ月間の論文式試験対策】
短期間だからこそ、重要な要点に絞った勉強が必要になります。

福岡:5月短答受験後論文まで3ヵ月ですが、どのように勉強をしたのですか?

西山:まず学習計画を立てて、DVDを1.5コマから2コマを毎日観ました。焦りましたが、周りの友達と進捗を確認しながら進めました。

福岡:租税法や経営学は5月から初めて勉強したかと思いますが、監査論は短答と論文で少し似ていたりする一方で、企業法はずいぶん違いますよね。財務会計論については、短答で身に付けた力が論文でもそのまま活かせるものですか?

西山:いいえ、厳しいと思います。

福岡:財務会計論の理論や企業法はどのような工夫をして勉強したのですか?

西山:短答科目は上級答練や直前答練の後半しかライブで受けておらず、あまり時間に余裕があるわけではないので答練と並行して学習するという感じでした。答練の前に問題をもらい、書く内容をイメージして、箇条書きにして、解答を見て照らし合わせて、解説DVDを見るという方法でした。企業法は条文を引けないといけないので、一つ一つ条文を引きながら解いていました。

短答科目は全体的にあまり時間をかけられなかったので、答練の復習でテキストやノートにチェックをいれるくらいでした。

福岡:あまり論文対策集は見なかったのですか?

西山:直前答練3回目からライブで受けていて、模試の2回目もライブでした。復習する時に全て読むと時間がないので、その前に一周できるように重要なところだけ線をひいたりしていました。

福岡:時間がない中でそこまで回すのは大変でしたね。他方で、論文科目の租税法と経営学はどれくらいで仕上がったのですか?

西山:時間がないとは言いながら、講義を受けつつ重要だと思ったところはノートにはまとめていました。7月の中旬くらいには全てまとめを終わらせる、というかなりタイトなスケジュールでした。

福岡:この期間にどれくらい勉強していたのですか?

西山:基本的には朝から夜までです。

福岡:たまには休みをとったのですか?

西山:6月は少し休みましたが、7月8月は1日も休んでいませんでした。でも朝が苦手なので朝ゆっくり寝る日はありました。

福岡:他の人がテキストに書き込んでいてもタイトなスケジュールになる中で、西山さんはノートにまとめていたので、時間がなくなりませんでしたか?

西山:多少進度が遅れていても、これまでの経験や自分を信じて大丈夫だと言い聞かせていました。

福岡:論文直前の思いとしては、やり切ったのか、まだやり残していたのか、どちらでしたか?

西山:もちろん全てはやりきれませんでした。不安はありましたが、論文模試の結果が良かったので本番で自分の力が出せれば大丈夫と思っていました。

【短期・上位合格の秘訣】
総合45位合格!短期間一発合格が実現した理由

福岡:論文本試験はどうでしたか?

西山:抜群の出来でした(笑)順位は45位でした。

福岡:すごいですね。どうすれば45位になれるのですか?

西山:まず1つは、朝から夜までの流れを習慣化することです。始めはきついかもしれませんが、習慣化できればストレスがなくなるので生活のリズムをルーティーンにすることが大切だと思います。あとは、例えばテキストに書き込むか自分のように紙にまとめるかなど、自分に合った勉強のスタイルを早く見つけることも重要です。

福岡:苦手科目はあまりなかったのですか?

西山:比較的伸びていないものはありましたが、すごく苦手なものはありませんでした。

福岡:特に5月短答合格、8月論文受験の場合、経営学や租税法はゼロの状態から、短期間で短答の必須科目と同じレベルにもっていくのは難しいと思うのですが、どのように取り組んでいましたか?

西山:5月以降は租税法と経営学に7割くらい時間を割いて、残り3割で短答科目に取り組むようにしていました。ただ、模試や答練の前は必ず全ての科目を一周するようにしていました。

福岡:逆に言うと、短答科目が5月までにどこまでできているかはその後を左右するのでしょうか?

西山:5月8月を目指すのであれば、短答の学習をする際に、計算力を上げておくことや理解を深めておくこと、理論なら論文を意識した勉強をすること、企業は短答だと趣旨が出題されないので、趣旨を読んで理解した上で条文を理解するというやり方にしておくことが重要だと思います。

福岡:先回りしておくことが大切なのですね。

西山:そうすれば必然的に短答でも点数が上がるので、8月に活きるような5月の勉強をすることが大切です。

福岡:本試験の手ごたえもあり、発表前はどんな気持ちでしたか?

西山:手ごたえはありましたがさすがに発表直前はソワソワして不安になりました。短答はマークシートなので自己採点でなんとなくわかりますが、論文は試験委員の方が点数をくれるかわからないので不安でした。発表はネットで確認できるので、9時前からずっと携帯を見ていて自分の受験番号を見つけて自宅で叫びました(笑)

【将来の会計士像】
いろいろなことに挑戦できる環境を活かしていきたいです。

福岡:すでに監査法人にお勤めされていて、すでに監査の現場に出られていますが、これからどんな会計士を目指していきたいですか?

西山:せっかく会計士になって入社しても、いざ入ると保守的になる人が多いと聞きます。PwCあらたは海外に出る機会もあるので、アドバイザリーや監査以外のフィールドにも出ていきたいと思います。

福岡:PwCあらたは、監査のにならず、コンサルティングを含めて幅広い業務を行っているので魅力的ですよね。

西山:やりたいことを見つけて挑戦できる環境なのが良いところです。

福岡:一度は海外に行きたいという思いはありますか?

西山:英語はあまり得意ではないですが、勉強する意欲はあるので頑張りたいと思います。

福岡:ぜひ頑張ってください。ありがとうございました。

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