USCPA試験の難易度を解説!「合格率が高い=簡単」ではない?

USCPA試験の難易度を解説!「合格率が高い=簡単」ではない?

「USCPA(米国公認会計士)の資格を取りたいけれど、難易度はどれくらいだろう?」と気になっている方は多いのではないでしょうか。

USCPA試験の合格率は、科目ごとに40%〜60%前後となっています。

そのため、一般的には「USCPA試験は日本の公認会計士試験よりも合格率が高いので簡単」「社会人であっても働きながら取得しやすい資格である」といわれています。

しかし、客観的な数値のみを鵜呑みにし、難易度が低いと思って安易に資格取得を目指すと、途中で挫折してしまう可能性があります。

「USCPA試験は難易度が低い」とは言い切れない理由は主に以下の4つの要素にあります。

難易度が低いとは言い切れない理由の画像です

そこで、この記事では「USCPAの難易度」についての実態が分かるよう、以下の8項目について解説していきます。

USCPAと公認会計士の難易度比較
USCPA(参考)公認会計士
合格率(2023年)科目別の合格率は40%~60%前後
(2023年)
7.6%
(2023年)
勉強時間1,000〜1,500時間3,000時間以上
科目数4科目
(30カ月の期限あり)
6科目
試験日程土日を含めてほぼ毎日受験できる
(日本国内で受験可能)
短答式試験:年2回
論文式試験:年1回
出題形式記述式の問題はない
(2024年1月~)
記述式あり
USCPA挑戦に必要な英語力TOEICトータルスコア
700点以上が望ましい
CPA会計学院なら400点前後でも問題なし
英語力は必要なし
受験資格4年制大学卒業(在学中)かつ
会計・ビジネスの単位を一定数取得
などの受験資格がある
受験資格なし
合格までにかかる費用受験にかかる費用(最低でも約40万円)

資格スクール費用が30万円~60万円
(別途、単位取得費用がかかる資格スクールもある)
CPA会計学院なら単位取得費用含めて30万円
受験料19,500円

資格スクール費用の平均相場
60万円~80万円程度
※スマートフォンでは横にスクロールが可能です。
※〈2024年4月時点〉
これまで科目合格実績の有効期限は18ヶ月でしたが、制度変更にあたり、州ごとに下記の対応が決定しています。
・グアム:スコアリリースより30か月
・ワシントン:スコアリリースより36か月
・アラスカ:30か月へ変更するよう調整中
・ニューヨーク:スコアリリースより30か月
・モンタナ:30か月へ変更するよう調整中

この記事を読めば、USCPA試験の難しい点について理解することができます。

USCPA試験の難しさについて理解していながらも、チャレンジすることを決意することで、勉強の途中で挫折することなく結果を出すことができるでしょう。

USCPAを目指そうか迷っている方や、日本の公認会計士とどちらを目指すか判断したい方など、USCPA資格受験について迷っている方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
なお、USCPA(米国公認会計士)についての基本情報を知りたい方は、「USCPAとは?取得メリット・キャリアパス・資格概要の全てを解説」の記事もぜひお読みください。

目次

1. USCPA試験の難易度まとめ(合格率・勉強時間・科目数など)

考え事をしている女性の画像です

早速、USCPA(米国公認会計士)試験の難易度について解説していきます。難易度を測るために、日本の公認会計士試験と比較しながら分かりやすく説明します。

難易度といってもさまざまな側面がありますが、ここでは以下の8つの観点から、難易度について理解していきましょう。

【USCPAと公認会計士の難易度比較】

USCPA(参考)公認会計士
合格率(2023年)科目別の合格率は40%~60%前後
(2023年)
7.6%
(2023年)
勉強時間1,000〜1,500時間3,000時間以上
科目数4科目
(30カ月の期限あり)
6科目
試験日程土日を含めてほぼ毎日受験できる
(日本国内で受験可能)
短答式試験:年2回
論文式試験:年1回
出題形式記述式の問題はない
(2024年1月~)
記述式あり
USCPA挑戦に必要な英語力TOEICトータルスコア
700点以上が望ましい
CPA会計学院なら400点前後でも問題なし
英語力は必要なし
受験資格4年制大学卒業(在学中)かつ
会計・ビジネスの単位を一定数取得
などの受験資格がある
受験資格なし
合格までにかかる費用受験にかかる費用(最低でも約40万円)

資格スクール費用が30万円~60万円
(別途、単位取得費用がかかる資格スクールもある)
CPA会計学院なら単位取得費用含めて30万円
受験料19,500円

資格スクール費用の平均相場
60万円~80万円程度
※スマートフォンでは横にスクロールが可能です。
※〈2024年4月時点〉
これまで科目合格実績の有効期限は18ヶ月でしたが、制度変更にあたり、州ごとに下記の対応が決定しています。
・グアム:スコアリリースより30か月
・ワシントン:スコアリリースより36か月
・アラスカ:30か月へ変更するよう調整中
・ニューヨーク:スコアリリースより30か月
・モンタナ:30か月へ変更するよう調整中

以上の8つの「難易度」の側面について、それぞれ詳しく解説していきます。

1-1. USCPAの合格率:科目ごとに40%~60%前後

USCPA(参考)公認会計士
科目別の合格率は
40%~60%前後
7.6%
※スマートフォンでは横にスクロールが可能です。

USCPA試験の合格率は、試験時期によってバラツキがあるものの「科目ごとに40%〜60%前後」となります。

以下は、2023年の4科目別(AUD・BEC・FAR・REG)の合格率です。USCPA試験は、1科目ずつ受験できるため、科目ごとに合格率が公表されています。

【2023年のUSCPA試験合格率】

科目Q1Q2Q3累計
AUD(監査及び証明業務)47.01%48.24%45.64%46.92%
BEC(ビジネス環境及び諸概念)56.98%59.16%54.90%56.52%
FAR(財務会計)41.82%42.78%44.08%42.94%
REG(米国連邦税法及び諸規制)58.63%59.71%59.13%59.19%
出典:AICPA「Learn more about CPA Exam scoring and pass rates」
※スマートフォンでは横にスクロールが可能です。

※なお、2024年1月からは「BEC(ビジネス環境及び諸概念)」の科目が廃止となり、3つの科目(BAR:ビジネス分析及び報告、ISC:情報システム及び統制、TCP:税法遵守及び税務計画)から選択できるような新試験制度に変更されました。新試験制度になり、合格率が大きく変動する可能性があるので注意しましょう。

「合格率40%〜60%」と聞くと、「2人に1人は合格できる試験なら、難易度は高くないんだな」と早合点してしまいそうです。しかし、「高い合格率=合格は簡単」という考えは持たない方がよいです。この理由としては以下の2点が挙げられます。

(1)日本人の各科目の平均合格率はもう少し低い

「合格率40%〜60%」という合格率は、英語を母国語とする受験者を含めた数字です。日本語のように母国語が英語ではない場合、合格率はもう少し低くなります。

少し古い2019年のデータとなりますが、日本在住者の各科目の平均合格率は41.2%(※)でした。

※出典:Candidate Performance on the Uniform CPA Examination – 2019 Edition

(2)40%~60%は科目ごとの合格率なので最終合格率はもっと低い

上記で紹介した「合格率40%〜60%」という合格率は科目ごとの合格率なので、全科目に合格した「最終合格率」はもっと低いはずです。


これからUSCPAを受ける方は、「合格率40%〜60%」という合格率は、科目ごとの合格率であり、全科目に合格できる確率ではないことに注意しましょう。

日本の公認会計士試験と比較する場合の注意
日本の公認会計士試験の合格率「7.6%(※)」です(2023年のデータ)。

この数字を見て、「USCPAは40%~60%の合格率ってことは、日本の公認会計士と比べるとかなり簡単じゃないか!」と思うのは危険です。
日本の公認会計士試験の合格率は「最終合格率」(最終合格者数÷願書提出者数)なので、合格率の前提が異なっています。
そのため、合格率から日本の公認会計士とUSCPAの難易度を容易に比較することができないということを理解しておきましょう。

※参考:公認会計士・監査審査会「令和5年公認会計士試験(論文式試験)の合格点及び合格率等について」
※スマートフォンでは横にスクロールが可能です。

1-2. USCPA試験合格までに必要な勉強時間:1,000時間~1,500時間程度

USCPA(参考)公認会計士
1,000〜1,500時間3,000時間以上
※スマートフォンでは横にスクロールが可能です。

USCPA試験合格に必要な勉強時間は、1,000時間〜1,500時間が一般的です。

ただし、勉強をスタートする時点での「会計知識レベル」と「英語力」によって、必要な勉強時間は変わります。以下に目安をまとめたので参考にしてください。

【スタート時のレベル別の勉強時間】

会計知識レベル英語力勉強時間
豊富な会計バックグラウンドがある
・公認会計士の資格保有
・経理や会計の実務が豊富にある
TOEIC800点以上500時間〜700時間
TOEIC700点~800点700時間〜800時間
TOEIC500点~700点800時間〜1,000時間
TOEIC500未満1,000時間〜1,500時間
会計知識がそれなりにある
・簿記3級以上の資格保有
・税理士の資格保有
・会計の実務経験がある
TOEIC800点以上800時間〜1,000時間
TOEIC700点~800点1,000時間〜1,200時間
TOEIC500点~700点1,200時間〜1,500時間
TOEIC500未満1,500時間以上
会計レベルは初心者
・簿記の資格なし
TOEIC800点以上1,200時間〜1,500時間
TOEIC700点~800点1,500時間〜2,000時間
TOEIC500点~700点2,000時間〜2,500時間
TOEIC500未満2,500時間以上
※スマートフォンでは横にスクロールが可能です。

なお、実際にUSCPA試験に合格した方の勉強時間を公開しているブロガーさんの記事を見ると、おおむね「1,000時間〜1,500時間」で合格している事例を確認できます。そのため、会計知識がそれほど無いあるいは英語が得意ではない状態であっても、この勉強時間で合格を十分に狙うことができます。
USCPAの勉強時間についてさらに細かく確認したい方は、「USCPA勉強時間は1,000〜1,500時間!短縮する方法も解説」の記事もぜひ参照ください。

日本の公認会計士の勉強時間は、一般的に「3,000時間以上」といわれています。
勉強時間から見ると、USCPAの難易度は日本の公認会計士よりも低いと判断できそうです。

1-3. USCPA試験の科目数:4科目(30カ月以内に全科目合格が必要)

USCPA(参考)公認会計士
4科目
(30カ月の期限あり)
6科目
短答式:全科目一括合格制
論文式:合格した科目は2年間免除
※スマートフォンでは横にスクロールが可能です。

USCPA試験の科目数は4科目(必須科目3つ+選択科目1つ)です。日本の公認会計士試験の科目は6科目あるので、単純計算で2科目少ないことが分かります。

しかし、科目数が少なくても「科目合格実績の有効期限がある」という点に注意が必要です。どういうことかというと、USCPA試験では、1科目合格後、30カ月以内(※)に残り3科目全てに合格する必要があるのです。

※2023年までは18カ月でしたが、2024年1月の新試験制度から多くの州で30カ月となりました。

30カ月の有効期限を過ぎてしまうと、合格した科目合格が失効扱いとなり、もう一度合格しなければなりません。ここが、日本の公認会計士試験(論文式)と同様に難易度が高いポイントです。

公認会計士試験の場合は、マークシート式の試験である短答式試験は全科目一括合格制です。短答式試験を突破した後の論文式試験では、合格した科目は2年間免除となります。

1-4. USCPAの試験の受けやすさ:土日を含めて毎日受験できる

USCPA(参考)公認会計士
土日を含めてほぼ毎日受験できる
(日本国内で受験可能)
短答式試験:年2回
論文式試験:年1回
日時はあらかじめ決まっている
※スマートフォンでは横にスクロールが可能です。

USCPAの試験は、土日を含めてほぼ毎日受験できます。希望する日時を予約して受験できるため、試験はかなり受けやすいといえます。

公認会計士試験や簿記試験のように「試験日程は〇月〇日」と決まっていないため、忙しい学生やビジネスパーソンでも、自分の予定に合わせて受験できるのがメリットです。

「試験の受けやすさ」という意味での難易度は、公認会計士や簿記などと比べてかなり「難易度が低い」といえるでしょう。

ちなみに、日本で受験する場合の会場は、東京(御茶ノ水)と大阪(中津)にあるプロメトリックテストセンターです。

1-5. USCPA試験の出題形式:記述式の問題はない

USCPA(参考)公認会計士
記述式の問題はない
(2024年1月~)
記述式あり
※スマートフォンでは横にスクロールが可能です。

USCPA試験の出題形式は、4択問題と総合問題(数値入力、多肢選択、穴埋め問題など)となります。

2023年まで「記述式の問題」もありましたが、2024年1月の新試験制度から「BEC」が廃止となった影響で、それまでBECで出題されていた記述式問題は無くなりました

英語でのライティングが得意ではない方にとって難易度が高かった「記述式問題」が無くなったことにより、難易度は以前よりも下がったといえるでしょう。

1-6. USCPA試験の挑戦に必要な英語力:TOEICトータルスコア700点以上が望ましい

USCPA(参考)公認会計士
TOEICトータルスコア
700点以上が望ましい
CPA会計学院なら400点前後でも問題なし
英語力は必要なし
※スマートフォンでは横にスクロールが可能です。

USCPA試験の学習を開始する際、TOEIC®L&R TEST トータルスコアは「700点以上」であることが望ましいです。

なぜなら、アメリカで開催されている試験なので、問題文も回答の選択肢も財務諸表も全て英語で書かれているため、会計や法律特有の英単語や言い回しにも対応する必要があるからです。

最終的にUSCPA試験合格に必要な英語力は、TOEIC®L&R TEST トータルスコアでいうと「800点以上」が目安となります。英語検定だと1級から準1級相当のレベルが必要です。

「一定レベルの英語力が必要」という点はUSCPA試験の難易度が高い理由ともなっています。日本の公認会計士試験を受ける場合には英語力は一切問われませんが、USCPA試験を受ける際にはベースとして必要になるからです。

英語が得意ではない方からしてみると、英語で出題されるというだけで「USCPA試験の難易度はかなり高い」と感じるでしょう。

しかし、CPA会計学院のUSCPA講座では、学習開始時はTOEIC®L&R TESTのトータルスコアは400点前後でも問題はありません。なぜなら、会計や法律特有の英単語や言い回しを覚えながらリーディング力を高められるので、学習を進めるうちに自然と高い英語力が身に付くためです。

1-7. USCPA試験の受験資格:大卒+会計の単位を満たす必要あり

USCPA(参考)公認会計士
4年制大学卒業(在学中)かつ
会計・ビジネスの単位を一定数取得
などの受験資格がある
受験資格なし
※スマートフォンでは横にスクロールが可能です。

もう一つ、USCPAの難易度に関連する項目として「受験資格(出願要件)を満たす必要がある」というポイントがあります。

日本の公認会計士試験には、受験資格はありません。国籍・年齢・学歴を問わず、誰でも希望すれば受験できます。しかし、USCPA試験では「受験するために満たさなければならない条件」があります。

受験資格の画像です

USCPA試験の受験資格は州によって異なりますが、基本的には以下を満たしている必要があります。

(1)学歴要件:4年制大学を卒業している(または在学中)※日本の大学でOK
(2)単位要件:会計・ビジネスの単位を一定数以上取得している

単位要件を満たしていない方は、資格スクール経由などで単位要件を満たしてからでないとUSCPAの試験を受けることができません。

「受けるためのハードルが高い」という点では、受験資格が特にない公認会計士と比べると「USCPAは難易度が高い」と言えるでしょう。

しかし、この受験資格に関しては、資格スクールに相談・入校するとすぐに対応できるため、それほど不安に感じる要素ではありません。
また、このUSCPA特有の制度である受験資格についてさらに詳しく知りたい方は、「USCPAの受験資格を解説|最短で要件を満たす方法を教えます」の記事もぜひ参考にしてください。

1-8. USCPA試験合格までにかかる費用:70万円~

USCPA(参考)公認会計士
受験費用(最低でも約50万円)

資格スクール費用が30万円~60万円
(別途、単位取得費用がかかる資格スクールもある)
CPA会計学院ならコミコミで30万円
受験料19,500円

資格スクール費用の平均相場
60万円~80万円程度
※スマートフォンでは横にスクロールが可能です。

USCPA試験合格までにかかる費用は、以下の合計で、70万円からが目安となります。

【USCPA試験合格までにかかる費用】

内訳費用
受験にかかわる費用約50万円(4科目ストレート合格した場合)~
※1ドル150円換算
資格スクールで勉強する費用30万円~60万円
(CPA会計学院なら単位取得費用込みで30万円)
受験資格を満たすための単位取得費用1単位9,333円~1万円程度
(CPA会計学院なら単位取得費用込みで30万円)
※スマートフォンでは横にスクロールが可能です。

USCPAは受験にかかわる費用が高額となっており、初回出願手数料、再出願手数料、1科目あたりの受験料、日本で受験するための海外受験料がかかります。4科目ストレートで合格できた場合でも2,700ドルとなり、1ドル150円換算で約50万円の計算です。

また、USCPAは日本人向けの日本語テキストが市販されていないため、資格スクールに通って試験勉強をするのが一般的です。資格スクールの費用は、30万円~60万円が相場です。

日本の公認会計士試験は、受験料は19,500円しかかかりませんが、資格スクール費用相場が60万円~80万円と高めになります。
総額で考えると、USCPAを受験する場合の費用と、公認会計士を受験する場合の費用は、あまり変わらないことが分かります。

なお、USCPA試験に合格した後にライセンスを取得する場合は、申請料と、維持するための費用が別途かかります。

USCPAの維持費は年間3万円程度であり、日本の公認会計士(年間12万円程度)と比べてとても安く済むメリットがあります。

2.「USCPA試験の難易度は低い」と言えない4つの理由

解答札を持っている男性の画像です

1章では、USCPA試験の難易度を8つの項目で詳しく比較しました。その中では「公認会計士と比べてどうなの?」という論点も含めて説明しました。

合格に必要な勉強時間や合格率を比較すると、「公認会計士よりも難易度が低そう」と感じる方も多いかもしれません。

しかしながら、実は、「USCPA試験の難易度は低い」とは一概に言えません。その理由を説明していきます。

2-1. 会計知識だけでなく英語力が問われるから

1-6. USCPA合格に必要な英語力:TOEICトータルスコア800点以上」で解説した通り、USCPAでは、合格以前の基礎力として「英語力」が必要となります。

そもそも米国で行われている試験なので、英語ネイティブが受ける前提で試験問題が作成されています。英語力に自信がない方にとってみれば、途方もなく難易度が高い試験となります。

しかし、CPA会計学院のUSCPA講座では、学習を進めるうちに自然と高い英語力が身に付くため、TOEIC®L&R TESTのトータルスコアは400点前後でも問題はありません。

2-2.「受験資格」を満たす必要があるから

1-7. USCPAの受験資格:大卒+会計の単位を満たす必要あり」で前述した通り、USCPA試験は、大学卒業+会計・ビジネスの単位を一定数以上取得などの「受験資格」を満たしていなければ試験を受けることができません。

日本の公認会計士試験であれば、受験資格は無いため誰でも受験可能です。USCPA試験は受験資格を満たしてからでないと受験できません。この点で、USCPA試験の方が難易度が高いといえるでしょう。

しかし、この受験資格に関しては、資格スクールに相談・入校するとすぐに対応できるため、少し複雑な制度には感じられますが、それほど不安に感じる要素ではありません。

2-3. 全科目を30カ月以内に合格しないといけないから

USCPA試験制度では「科目合格実績の有効期限」があり、1科目合格後、30カ月以内(※)に残り3科目全てに合格しなければなりません

※2023年までは18カ月でしたが、2024年1月の新試験制度から30カ月となりました。

「のんびり1科目ずつ合格できれば良いや」ということができないため、スピード勝負で受験と向き合わなければならない難しさがあります。

しかし、USCPA試験は、土日を含めてほぼ毎日受験することができます。希望する日時を予約して受験できるため、試験はかなり受けやすくなっています。

そのため、まとまった勉強時間を確保することができれば、短期間で4科目合格を達成することも可能となっています。

なお、日本で受験する場合の会場は、東京(御茶ノ水)と大阪(中津)にあるプロメトリックテストセンターです。

2-4. 合格率が高いことにも理由があるから

前述した通り、USCPA試験の科目ごとの合格率は40%〜60%程度です。

この数字を見ると「半分は受かっているのだから、簡単な試験なのだろう」と感じてしまいがちですが、合格率が高いのは「受験者のレベルがそもそも高いから」といえます。

USCPA試験には受験資格が設けられており、基本的に、大学を卒業していて(または在学中)、会計やビジネスの単位を一定数以上取っている方しか受験できません。そのため「既に高レベルで会計を学んできた方」が受験していると考えられます。

また、日本の公認会計士と比べると受験費用も高いことを考えると、USCPA試験は本気で合格を狙っている方しか受験しないと考えて良いでしょう。冷やかしでの受験者はほとんどいないと思われます。

一方で、日本の公認会計士試験は「相対評価」であり「一部しか合格させない試験」ですが、USCPA試験は「絶対評価」であり「基準に達していれば合格させてもらえる試験」なので、周りの成績に影響されず、自らの勉強の成果が結果に表れやすいという一面もあります。

そのため、難しい内容ではものの、努力が報われやすい試験制度であるため、合格率が高いとポジティブに考えることもできます。

3. USCPA試験の難易度を低く感じられる人の特徴

時計と電卓の画像です

USCPA試験の難易度について多角的に解説してきたところで、最後に、「USCPA試験の難易度を低く感じられる方の特徴」を解説します。

言い換えれば、「こういう方なら合格しやすいのでUSCPAを目指すのがおすすめだよ」という方の特徴となります。
USCPA試験の難易度を低く感じられる方は、(1)英語が得意な方、(2)公認会計士の勉強をした方です。

3-1. 英語が得意な方

英語が得意な方は、公認会計士と比べると、USCPA試験の難易度を低く感じられるでしょう。

特に、英語の長文を読むのが苦ではなく、日本語を読むのとあまり変わらずに読み進められる方であれば、公認会計士試験よりもUSCPA試験の方が難易度は易しく感じるでしょう。

日本の公認会計士試験は「相対評価」なので、必ず点数に差をつけるために難問も出題されます。

しかしながら、USCPA試験は「絶対評価」であり99点満点中75点以上取れれば合格できます。落とすための試験ではなく基本問題が多いため、しっかり勉強すれば合格しやすいのです。

英語をすらすらと読める方は、USCPA試験の受験をおすすめします。リスニングやライティングの問題は出題されないので、リーディング力があればOKです。

3-2. 公認会計士試験の学習経験者

公認会計士試験の学習経験者も、USCPA試験の難易度を低く感じることが多いと考えられます。公認会計士試験に合格した方はもちろん、公認会計士試験合格を目指して勉強をしていてなかなか合格に至らないという方も含みます。

なぜならば、日本の公認会計士とUSCPAは、試験科目の範囲が被っている部分が多いからです。

例えば、公認会計士試験の財務会計論や管理会計論、経営学、租税法、監査論の知識は、USCPA試験の出題範囲と重複するため、勉強時間を短縮することができるでしょう。
CPA会計学院に通う生徒の中にも、日本の公認会計士とUSCPAのダブルライセンスを獲得する方が多くいらっしゃいます。
受講料を割安にできる「有資格者免除価格」も好評です。

4. 難易度の高いUSCPA試験の合格は「CPA会計学院」にお任せください

本を読む人の画像です

「英語力が必要」「受験資格を満たさなければならない」など、日本の公認会計士試験と比較すると、受験までのハードルも高めなUSCPAですが、英語力や受験資格を満たしながら最短で合格するには、「CPA会計学院」がおすすめです。

4-1. 日本人向けのテキスト・問題集・動画コンテンツで安心

CPA会計学院のUSCPA講座の教材は、日本人向けにオリジナルで開発した教材を使用しています。

テキストは日本語なので、英語力にそれほど自信が無いという方でも取り組みやすくなっています。

テキストの画像です

問題集の設問はもちろん英語ですが、Web問題集では問題文の日本語に切り替えが可能。英語の表現に慣れるまでは日本語で問題を解くこともできて安心です。

4-2. 30万円という低価格+さらに「単位取得料」も含まれている

CPA会計学院のUSCPA講座は、教材・サービス・単位取得料が全て込みで「30万円(税込)」という低価格で提供しています。

一般的なUSCPA資格スクールでは講座費用が40万円~80万円程度、さらに単位取得費用が別途かかるのが通常です。足りていない単位が多い場合には、資格スクール費用だけで100万円近くかかるところもあります。

CPA会計学院ならば、30万円(税込)の価格に、以下の教材とサービスが全て含まれています。受講期間は、2年間(+1年間の延長サポート付※)です。

CPAのUSCPA講座の特徴

  • 英語力に自信がない人でも合格を可能にする、CPA会計学院オリジナルテキスト
  • デジタル学習コンテンツ
  • 各種講義(レギュラー講義・問題集解説講義・直前対策講義)
  • 米国大手教材会社UWorld社によるUWorld Question Bank+模擬試験
  • 提携大学の単位取得(Web講義+オンライン上の単位認定試験)
  • 5校舎・10ラウンジ・47都道府県の提携有料自習室の利用
  • 講師への質問(対面・電話・メール・オンラインで可)
  • 20年以上のサポート経験を持つベテランスタッフを中心とした、ライセンス取得サポート

※1年間の無料延長期間には、校舎自習室、提携有料自習室、ラウンジの利用は含まれません。

※本講座の受講期間は、初回教材発送日より24カ月間とします。また、当校がお渡しする教材の内容についてのお問い合わせ有効期間も講座受講期間と同様とします。

※当校が提携する大学での単位認定試験の受験可能期間は、初回教材発送日の属する月の翌月1日を起算日とした2年間です。なお、無料延長期間が付与されている場合は、その期間内において単位認定試験が受験可能です。

CPA会計学院のUSCPA講座はまだ始まったばかりの講座です。しかしながら、日本の「公認会計士」では合格者占有率50.9%を誇る、実績ある資格スクールです(令和5年の公認会計士試験合格者の2人に1人がCPA会計学院の受講生)。

※合格者占有率算定方法について

※ CPA会計学院公認会計士試験合格者数786名は、2023年合格目標の初学者または再受験者対象のCPA本科コースを受講した方のうち、論文式試験に合格された方を対象としております。
※ 全体合格者数は、公認会計士・監査審査会「令和5年公認会計士試験の合格発表の概要について」に記載の論文式試験合格者数をもとに記載しています。
※ 令和5年公認会計士試験合格者数に占めるCPA会計学院公認会計士講座本科生論文式試験合格者の割合で算出をしています。

USCPAは受験費用がかかる試験であるからこそ、資格スクール費用を抑えて合格を目指したいという方に向いています。何か気になることががあればお気軽に相談からでもご連絡ください。

USCPA講座資料請求内容の画像です

まとめ

本記事では「USCPA試験の難易度」について解説してきました。最後に、要点を簡単にまとめておきます。

USCPA試験の難易度まとめ(合格率・勉強時間・科目数など)

「USCPAの難易度は低い」と言えない4つの理由

USCPAは、英語が得意な方や公認会計士の勉強をした方にとっては、ゼロから勉強を始める方と比べると非常に勉強を進めやすいです。また、これらのアドバンテージを持っていなかったとしても、国際的に活躍できるグローバル人材になりたい方にとっては、目標を達成するために適した資格です。

もし合格率だけを見て簡単に合格できると思い込み勉強を始めると、途中で挫折してしまうかもしれません。

しかし、最後までこの記事を読み、USCPA試験の概要および日本の公認会計士資格など他の試験と比べて難易度が低い部分も高い部分もすべて理解した皆さまなら、挫折することなく合格を一直線に目指せると思います。

この機会に、USCPA資格取得に向けて動き出してみてはいかがでしょうか。

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