――:田中 諒さん本日は宜しくお願いします。CPAに入る前は独学ですか?

田中:他校に通っていました。

――:大学1年生のときからですか?

田中:大学1年生の夏あたりに他校に入って、短答式試験に合格しました。ただ論文式試験に1回目で失敗してしまったので、そこで少し変えようかなということでCPAに入りました。

――:他校で勉強されているときに、CPAのことはご存知でしたか?

田中:知っていました。大学で、実績としてかなり高い合格率が宣伝されていたし、周りでも、3年生で受かっている人も多くいたので、すごいということは噂には聞いていました。

――:大学で勉強しているとき、他校よりCPAのほうが受講している方は多かったのですか?

田中:他校もいたけれども、合格者数で見るとCPAのほうが多いのかなという印象はありました。

――:CPAへ移籍するのに、迷いはありませんでしたか?

田中:他校で続けていくかそれとも予備校を変えるか、かなり悩みました。やはり変えることによってリスクもいろいろ出てきてしまうので、そういうことも考えてかなり迷いました。当時は3年生で、卒業・就職まであと1年しかないので、どこでやるのが一番いいかなと思ったときに、やはり合格実績や、教材が非常にいいという話を聞いていたので、変えてみるのもありかなと思いました。

――:学校によって重要な箇所のランクが違っている等あると思いますが、そのあたりの不安はあまりなかったのですか?

田中:不安も少しはあったんですけれども、やはりせっかくなら、自分の取り方も変えて、学校に合わせて頑張っていこうという気持ちでした。

それから、昨年、水道橋校が新しくできたこともCPAに決めた理由の一つです。自宅が千葉県なので、大学1年生のときは、どうしても日吉校で勉強するには距離的に限界がありました。他校であればいろいろな校舎があって、そこで自習もできるということもあって、最初はCPAを選ばなかったんですが、水道橋校ができるのを知って、そこだと大学からも家からも近くなるので、CPAに決めました。自分にとっては、ちょうどいいタイミングだったと思います。

――:他校では、先生は駐在しているのですか?

田中:最寄りの校舎にはいなかったので、そこは基本的には自習専用で、答練や講義などは別の校舎で受けるというかたちでした。

――:各地にあるとはいえ、使えるのは自習室ぐらいだったのですね。では質問は、メールや電話でしていたのですか?

田中:答練に行った日にまとめてという感じだったので、そういったところはやはり不便でした。
CPAは校舎で自習もできて、質問もできるので、非常に良かったと思います。

――:質問のサービスは、たくさん使われましたか?

田中:たくさんではないですけれども、定期的に、質問や学習方法が合っているか相談をしていました。

――:答練が終わったあとに聞きに行ったりしていたのですか?

田中:はい。あとは、自習をしていて不安定なところを質問するという感じでした。

――:基本的には、直接先生に質問していたのですか?

田中:はい。やはり、開かれた場所で質問されている方も多いので、こちらも聞きやすかったのだと思います。

――:印象に残っている先生はいますか?

田中:管理の池邉先生は、論文対策講義を受けたときに、最初怖そうだなという印象があったんですけれども、授業を聴いたり、たまに質問に行ったりしたときに、かなり優しく接してくれて、分からないところをしっかり答えてくださいました。成績もかなり上がって、結果も良かったので、本当に感謝しています。

――:CPAの教材で良かったというところはありますか?

田中:多くの方もおっしゃっていると思うんですけれども、かなり細かくランク付けされているというところが、他の予備校にはない魅力だと思います。例えば一つの重要な論点があったとしても、それが全部重要かというとそうではなくて、その中でもやはり、重要度が高いものから低いものまでいろいろあるので、一つ一つ細かい論点までランク付けされていたのは、切れるところは切っていこうと思っていた自分にとっては、あまり困らなかったところです。

――:ABC論点があるとして、C論点はそれほど出ないから、時間もないし、切ってしまおうという感じですか?

田中:切れる分は切って、やるとしても軽く見るぐらいというように、しっかりと重要度に分けて、深くやるところと浅くやるところで分けられたというのは良かったです。

――:答練は受けましたか?

田中:基本的には、すべて受けました。

――:答練の難易度は、他校と比べてどうでしたか?

田中:他校の答練は、暗記すればできるというか、特に理論などは、典型的な問題がかなり多くて、覚えていればできる、もし今できていなくてもいつか覚えればできるだろうという感じで、うやむやになってしまう部分がありました。

CPAの答練は、できなければいけない簡単な問題だけではなく、ある意味ここはできなくてもいいという部分もしっかり出題されていて、本番により近い問題があったので、本番を想定した解き方や時間の使い方ができました。理論も思考的な問題で、すぐには書けないような問題が多かったので、いかに部分点を拾っていくかという対策もできました。

教材は理解重視で作成されていて、計算に関しても、いきなり問題から解くのではなくて、基本例題や図を使って詳しく説明されていて、まずは全体を見るという部分が多くありました。まず軸となる部分をしっかりと理解できるということで、理論だけでなく計算にもかなり応用が効いたと思います。

――:理解して、問題を解いていくというフローで、CPAでは勉強されていたのですね。ライブの授業には出られましたか?

田中:はい。昨年から論文対策講義があって、理論に関しては昨年もあまり勉強できていなかったので、まずは財務会計論と管理会計論の二つの講義を受けました。

――:そこでもやはり質問制度は使われましたか?それともあまり質問は出なかったのですか?

田中:やはりまずはインプットというか、3時間という中ではかなり濃い内容だったので、しっかり聴くことで精一杯という感じはありました。

――:論文対策講義以外にも、圧縮講義やレギュラー講義も選べたんですけれども、他の講義は受けましたか?

田中:財務会計論は、論文式試験でよく聞かれるような、連結やキャッシュ・フロー計算書などを圧縮講義で見ました。租税法も、圧縮講義はすべて受けました。

――:他校で勉強して短答式試験まで受かっていますよね。そのあとうちの圧縮講義などを見直したときに、教え方が違うとか、学校を変えてここで少し手間取ったということはあまりなかったのですか?

田中:他の予備校ではここは大事だと教えられていたところが、CPAではあまり時間をかけなくてもいいという部分があるなど、少し迷いはありました。ただ、CPAの教材のほうが細かくランク付けされていたので、そこはCPAを信じて、ここはそれほど時間をかけなくていいかなというように、しっかり時間配分ができたと思います。

――:租税は論文式試験を一度受けているので、学習はされてましたか?

田中:学習はしていたんですけれども、改めて受けてみると、全然自分には力がなかったと感じました。短答式試験は5月に受かったので、そこからというとやはり時間がなくて、本当に基礎的な部分しかやっていなかったので、改めて2回目に論文式試験を受けたとき、かなり自分に力が付いていたことを実感できました。

租税は一番点数が良かったです。順位も2桁で、偏差値は65ぐらいでした。

――:勉強していく中で、得意科目や苦手科目は出てきましたか?

田中:もともと、財務会計の計算や、租税法がかなり苦手だったので、そこはやはり、どうにか苦手をなくしたいなという気持ちはありました。逆に、管理会計論はある程度できていました。計算が好きだったので、そこで差を付けられる部分もあって、管理会計論はかなり好きだったし、授業もとても丁寧に説明されていたと思います。

――:苦手だった租税法などは、どのように勉強していきましたか?

田中:しっかり授業を受けて、そこを復習するというのはよくあるんですけれども、自分の場合は、まずは基礎答練を回転教材として使うよう言われていたので、何度も回転して、基本的で重要性が高い部分をどんどん潰していくかたちを取りました。そうすることで、少しずつ点数が伸びていったと思います。最初は、成績も下のほうだったんですけれども、授業でやったことがどんどんアウトプットできるようになってきました。

――:財務会計の計算はどのように学習されましたか?

田中:コンプリートトレーニングを使い始めてからは、ランク付けもされていたので、まずは基本的なここからやろうというように、少しずつ幅を広げていくことができました。

――:具体的には、どのように進められたのですか?

田中:解説ももちろんあるんですけれども、何度も回転するために、問題ごとに自分で解き方のようなものを作っていました。解説もとてもありがたいんですけれども、すべてが自分にとって必要な情報ではないので非効率かなと思って、自分の中で必要な情報だけをピックアップしてメモを作りました。問題ごとに、もし試験に出題されたら、どういう流れで解いていこうかという内容をすべて書いていきました。

――:テスト前に、ぱっとそれを見直す感じですか?

田中:そうです。これをすべて中に入れていました。

――:付箋はかなり色分けされていますけれども、何か使い分けされていましたか?

田中:最初は、大事な論点や、大事だけれども自分がまだ理解できていない論点に、優先的に貼っていきました。たくさんあったので、いろいろと貼ってしまいました。自分の中ではまだ穴があるなと思ったところにも、付箋を貼っていました。

書き込みもかなりしました。特にコンプリートトレーニングに関しては、問題だけでなく解説動画もあったので、それもしっかり見て、ここには書かれていないけれども大事なことは、メモしていました。

他校では、もともと回転用教材というものがなかったので、答練をベースにひたすら解く感じでした。CPAではこのような回転用の教材があったので、これだけをまずはしっかり仕上げようと思いました。いろいろ手を出すよりは、一つの教材をしっかりマスターすることが大事だと思っていたので、自分の場合は、この教材でメモを作っていくというかたちを取りました。

――:移籍してから、財務で最初に勉強したのは、コンプリートトレーニングですか?それとも論文対策講義と並行されていたのですか?

田中:計算は、まずは圧縮講義を見ました。ちょうどその頃にコンプリートトレーニングが出たので開始して、同時進行で論文対策講義も始まっていたので、ライブで講義を受けるというかたちを取っていました。

――:理論のほうは、論文対策講義で勉強して、計算の強化はコンプリートトレーニングでやっていたという感じですね。その結果、本試験ではかなりいい点数が出たという感じですか?

田中:計算は、人並みには出せたと思います。昨年は、財務が本当に苦手で、勉強も全然できていませんでした。本試験でも、財務が駄目だったから落ちたという感じでした。ただ今年は、しっかり底上げできて、点数が取れたのは大きかったなと思っています。

――:勉強時間は、日によってばらばらでしたか?それとも、この時間はやろうというように決めていたのですか?

田中:大学があるときは大学の授業にも出ていたので、なかなか会計士試験のほうの勉強ができないときもありました。質問はもちろん大事ですけれども、やはり最低限の勉強量は必要だなと思ったので、少なくとも6~7時間は勉強に充てていました。

――:毎日それぐらいは取らないといけないと思っていたのですね。1日の勉強時間としては、学校がある日は6時間ぐらいですか?

田中:そうです。学校がない日は、7~8時間ぐらいを目安に勉強していました。
基本的に、校舎に行っていました。休みの日は、ある程度ルーティンというか、校舎に行く日は朝から行こうということは決めていました。
9時〜9時半の間には行って、17時、18時ぐらいには帰ろうというように、毎日しっかり決めていました。

――:この日は勉強しないというような、オフの日は少なかったのですね。

田中:オフは少なかったんですけれども、基本的に、勉強する時間を少し早めに設定して、そのあとゆっくりしようということは毎日決めていたので、しっかり休みを作りつつ勉強できたのかなと思っています。

――:会計士試験は、合格まで、早い人で2年、通常だと3年あるいはもっと長い時間かかる場合がありますけれども、心が折れるときはありましたか?

田中:かなりありました。大学には資格の勉強をしていない人が多くいるので、そういう人が大学生活を楽しんでいる中で、自分はなんでこんなことをしているんだろうと思うことはたまにありました。ただ、それは自分で決めたことで、最後まで続けようという気持ちもあったので、なんとか乗り切ることができました。
また、自分は旅行が好きなので、たまには気分転換も必要だなと思って、2~3日の旅行をするなどしてリフレッシュしていました。

――:水道橋校に、一緒に勉強する仲間はできましたか?それとも一人で勉強していた感じですか?

田中:一緒に移籍した知り合いがいました。やはり仲間の存在はとても大きかったと思います。一人だとどうしても、授業にもたまに気持ちが乗らなかったり、少しきついなと思ったりする日もあったんですけれども、校舎に行くと仲間がいるので、やはり頑張ろうという気持ちになりました。授業だけでなく、答練も同じでした。

――:答練の結果は、お互い見せ合っていましたか?

田中:たまに、良かったときは良かったよというように見せていました。逆に、今回は駄目だったというような話を聞くこともありました。そのような情報交換をすることで、他の人のことも知ることができたので、「できているのは自分だけじゃないな」「もう少しここはしっかり勉強したほうがいいな」というところを、いろいろ発見できたのが良かったです。
友人も一緒に合格できました。

――:本試験を受け終わったあとの、手応えはどうでしたか?

田中:手応えはよく分かりませんでした。
解答速報が出ていたので、計算だけは自己採点しました。ただ、昨年よりはできたなとは思いました。でも合格したという確証はないので、不安でした。

――:最後の発表日までは緊張しますよね。
最後に、なぜ会計士を目指したのか教えてください。

田中:会計士という職業を最初は知らなくて、大学に入ってから知りました。初めは、サークルに入ってアルバイトをしてという普通の大学生の生活をしていたんですけれども、これでは将来的に他の人と差別化が図れないし、大学生活で頑張ったこととしてはありきたりだなという思いがあったので、何か資格を取ろうという気持ちになりました。

そのときにちょうど大学で、広告や案内などで会計士の話を聞いて、もともと数学が好きで割と得意なこともあったので、将来的に数字を扱う仕事ということから考えると、会計士が自分には一番合っているのではないかと思いました。

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