【令和5年 公認会計士試験】 論文式総合成績 全国1位合格 野村準さん 特別インタビュー

※令和5年公認会計士試験 論文式総合成績 全国1位合格者の野村さん

令和5年公認会計士試験 論文式総合成績 全国1位合格者は、CPA会計学院受講生の野村準さんでした。

学習開始から1年5ヶ月で合格し、現在はCPAのチューターとしても活躍中の野村さんの、学習方法・勉強スケジュールについてインタビューしました。

公認会計士を目指そうと思ったきっかけを教えてください。

スタッフ

まずは1位合格おめでとうございます。

野村さん

ありがとうございます。
私が公認会計士を目指そうと思ったきっかけは、両親から資格取得の重要性について話を聞いていたからです。それもあって、いつか何かの資格は取るだろうなとずっと思っていました。
大学入学後、1年目は普通の大学生活を楽しんでいたんですが、2年生の春に中学時代からの友人から公認会計士の勉強を始めることを聞き、私も同じタイミングで勉強を始めました。

スタッフ

野村さんの凄いところは2年生から始めて3年生で合格しただけじゃなく、1位合格したところですよね。

野村さん

運もあったと思います。それに、同年代の人たちが進路を決めていく中勉強をしていたので、遅れを取り戻さなければという思いも強かったです。

スタッフ

そうだったんですね、CPAはどこで知りましたか?

野村さん

高校生の頃にCPAの方がティッシュを配っているのを見たことがあって、その頃からなんとなく名前だけは知っていました。
ちゃんと知ったのは、大学2年生になって友人がCPAに入ったことを聞いて、公認会計士資格のスクールについて真剣に調べ始めた時ですね。

CPAを選んだ理由はなんですか?

野村さん

資格スクールについて調べていた時にCPAは他の予備校と比べ合格実績が高いことを知って、そこが印象に残っていたからです。
友人の中にもCPAに通っている人がいて、「公認会計士を目指すならCPAが良い」という風潮もありました。

スタッフ

実際CPAに入って良かったところはありましたか?

野村さん

他の予備校との比較は難しいですが、講義によって講師を選べる点はすごく良かったです。私は第一回目の講義で講師の話し方や人柄を見て、自分に合うかどうかを判断していました。
教える内容は同じでも、講義の特徴が講師によって異なるので、それを試しながら進めることができました。

スタッフ

そうだったんですね、講師を選ぶ時の基準などはありましたか?

野村さん

最初は特にありませんでしたが、勉強を進めていくうちに何を重視すべきか掴めていったような気がします。
私の場合は、テキストに沿った講義をする講師が合っていると感じたので、講義の特徴を考慮しながら、適度な雑談があり話が面白いと思う講師を選ぶようにしていました。

大学との両立はどのように工夫していましたか?

野村さん

大学の単位を効率良く取れるように工夫していました。1年生の時の経験も活かして、いつから大学の勉強に切り替えれば単位が取れるのかを考えて調整していました。
ギリギリまでは公認会計士試験の勉強をして、ここからはさすがにまずいってラインで大学の勉強に切り替えていました。
また、コロナ禍で対面授業が少なかったことや、大学で勉強していた学科の特性上、期末テストの結果が主な評価方法だったため、普段はなるべく出席を少なくしてテスト期間に入ったら集中的に勉強していました。

スタッフ

サークル活動はされていましたか?

野村さん

はい、1年生の時から多くのサークルに参加していて、2年生になって公認会計士試験の勉強を始めた後も、なるべく続けていました。
特に野球とテニスは役職を担っていたのもあり、よく参加していたと思います。
テニスサークルは練習が自由参加だったので出来る限り役職の事務作業に専念していましたが、野球サークルは人数が少なかったので、なるべく練習にも参加していました。

スタッフ

サークル活動はいいリフレッシュにもなりますよね。

野村さん

はい、適度な運動が良いリフレッシュになっていました。

スタッフ

そのリフレッシュは勉強の継続にも役立ちましたか?

野村さん

そうですね、何かしらの息抜きは必要だと感じていましたし、勉強時間と日常生活にメリハリをつけることが継続につながっていたと思います。
また、メリハリで言うと通学時は決まった時間の電車に乗ることで、起床時間や就寝時間が規則正しくなり、勉強に集中しやすい環境を作ることができていました。

スタッフ

その方法は良さそうですね。

野村さん

はい、これは個人的にお気に入りの方法です。

合格までの勉強スケジュールについて教えてください

野村さん

はい、勉強を始めた最初の時期は週に30時間ほどでした。夏休みに入ってからは勉強量を増やして、1日に10時間以上勉強する生活を続けていたと思います。
限られた時間の中で、できるだけ勉強時間を多く取れるように意識していました。

スタッフ

短答式試験合格後、論文式試験までの期間はどのように過ごしていましたか?

野村さん

論文式試験に向けてのスタートダッシュは早かった方で、短答に合格した12月から2月にかけては月300時間近く勉強していました。
3月に他校の模試があってそれを目標にしていたのでそこまでは続けて、その後徐々にペースダウンしていきました。

スタッフ

ペースダウンしていったのはなぜですか?

野村さん

3月までに論文式試験の準備が一通り整ったというかやりきった感じがしたからですね。
その後は月250時間程度からどんどんペースダウンしていって、7月と8月は月100時間程度しか勉強していなかった気がします。ただ普通はみんなこの時期に追い込みかけますよね。

スタッフ

そうですね。直前期にそのくらいの勉強量でも合格できる自信はありましたか?

野村さん

はい、模試も1回目2回目ともに良い結果が出ていたので、そこからは知識のメンテナンスに焦点を当てていました。
2月と3月で知識を詰め込んで、4月から6月は月に200から250時間を目安に勉強、7月は完全にメンテナンスをしていたイメージです。

勉強中に工夫していた点はありますか?

野村さん

私は自分に合った勉強方法を自ら見つけることを大切にしていました。
CPAの講師はいろいろな勉強方法を教えてくれますが、逆に講師の数だけ選択肢が増えてしまうんですよね。その中で共通している軸みたいなものもあったりするんですが、表面的には方法が違うことが多いです。たとえば、使用するマーカーの色数も講師それぞれ違います。
なので実際に色々な方法を試して、自分に合うものを見つけることが重要だと考えていました。講師から聞いた方法だったり自分で思いついた方法だったりを、定期的に行われる答練で実際に試してみて、うまくいくかどうかを修正しながら勉強していました。

スタッフ

野村さんはマーカーの色をどう使い分けていましたか?

野村さん

科目によって異なりますが、基本的には2色以内に抑えていました。
5色くらい使用する講師もいるのでそれを試した時期もありましたが、最終的には2色で色分けするのが自分に合っていると感じました。例えば、問題文と解答部分を2色に分けて、どこが問われているか、どこが重要かを視覚的に分かりやすくしていました。
私の場合問いがオレンジで答えが黄色だったんですけど、視覚に訴えて自然と結びつくような効果があったと思います。

スタッフ

自分に合った工夫をされていたのですね。勉強中にわからないことや疑問点が出てきた場合はどのように対処していましたか?

野村さん

論点に関しては可能な限り自分で解決しようとしていましたが、わからないことも多かったです。
なので特に勉強の進め方に関しては、定期的に答練の成績を講師のところへ持っていって、自分の考えも持ちつつ確認していました。
実はコース変更を2回しているので、スタンダードから速習、超速習と変えていく過程でも講師にはいろいろ相談していました。

スタッフ

2回もコース変更しているんですね。

野村さん

はい。スタンダードから始めて1ヶ月後には速習に変更し、9月には超速習に変更しました。そういった勉強のペース配分や方針は間違った方向に進んでしまうと遠回りになってしまうので、その辺りはしっかり講師に確認しながら進めていました。

スタッフ

相談はどのくらいの頻度で行っていましたか?

野村さん

直前期までは月に1回あるか無いかくらいで、直前期に入ってからは2週間に1回程度の頻度で相談していました。
直前答練のタイミングで相談することが多かったですね。

スタッフ

具体的にどのような内容を相談していましたか?

野村さん

答練の成績を振り返りながら、各科目の勉強バランスについて相談していました。
公認会計士試験はもちろん各科目難しいんですけど、各科目で勉強時間のバランスをどう取っていくのかが非常に重要だったので、その点を主に相談していました。

スタッフ

最終的にどのようにバランスを取るのが良いと感じましたか?

野村さん

人によって必要な勉強内容や時間が異なるので一概に「これが良い」と言える方法はありませんが、苦手な科目にも時間を割いて、苦手意識を減らすことこそが重要だと思います。
苦手科目だと思うと避けてしまうので、しっかり取り組んで苦手だと思わないようにしていくことが大切です。

苦手だった科目はありますか?

野村さん

苦手だと感じたのは短答式試験の企業法ですかね。
最終的には直前答練で良い成績を取ることができて克服はしていたんですけど、暗記の要素が強くて難しいと最初の頃は感じていました。

スタッフ

暗記の要素が強かったんですね。CPAは理解重視の勉強を推奨していますが、理解を深めるために意識していたことはありますか?

野村さん

はい、疑問を持つことを意識していました。講義を聞いて分かった気になってしまうことってよくあると思うんですが、その時に「待てよ」と立ち止まって疑問を持つことが大切だと思います。
分かった気になったところから一歩引いて考えることで、「なぜこうなるんだろう」みたいな疑問が意外と浮かんでくるので、必ずそういう疑問は見つけようと思って勉強していました。
その疑問は自分で解決できれば自分で、力が足りなければチューターを頼って解決していました。公認会計士試験を攻略する上で、そういった疑問を持って理解を深めていくことは大切だと思います。

答練はどのように活用していましたか?

野村さん

短答期のレギュラー答練などは、合格点を目指すだけでなくより高い点数を狙っていくことを意識しながら、勉強方法と勉強量の答え合わせとして使用していました。
短答直前答練や論文の答練は勉強の方向性を修正するための教材の一種と捉えていて、普段の勉強内容をチェックする機会として活用していました。

スタッフ

テキストへの書き込み方法にはこだわりなどがありましたか?

野村さん

ペンの色は青色と赤色をよく使っていたんですが、重要度によって分けていました。そこまで重要ではないけれど、書いておきたいものは黒色や青色。特にフリクションのブルーブラックという色は見やすくてスッと頭に入ってくるのでこだわって使っていました。
そして、重要な内容に関しては赤色で記入していました。ただ、テキストにはあまり書きすぎないようにしていました。
テキスト上に情報を増やしてしまうと回転数も落ちてしまうし、テキストの内容が最も重要だと考えていたので、補足情報として本当に必要な部分のみ書き込んでいました。

スタッフ

CPAの教材に書いてある「重要性」は参考にしていましたか?

野村さん

はい、重要性が区分されていることはCPAの教材の強みの一つなので、有効活用していました。
私の場合「重要性B」に指定されている条文はしっかりチェックして、「重要性C」に関してはあまりチェックしていなかったです。
科目によっては「重要性C」まで徹底的に勉強することもありましたが、全部おさえておくなんて無理なので、基本的には「重要性A」と「重要性B」に絞って効率的に勉強していました。

短答式試験の結果はどうでしたか?

野村さん

財務会計論が172点、管理会計論が75点、監査論が85点、企業法が80点で、合計412点、得点率は82.4%でした。

スタッフ

論文模試の順位はどうでしたか?

野村さん

5月初旬の論文模試①で1位を取り、7月初旬の論文模試②では3位でした。

スタッフ

すごいですね、これは1位を目指して勉強していたんですか?

野村さん

模試①では特に1位を意識していなかったのですが、意外にも1位を取れました。
模試②では、順位が大きく下がると恥ずかしいと思い、ある程度の順位を維持できるように勉強しました。ただ、模試②の時はライバルが特に強かったですね。

スタッフ

ライバルとして意識する人が周りにいたんですか?

野村さん

そうですね、模試②では同じ校舎の仲間が上位に多くいました。周りの仲間のレベルが高かったのは、すごく恵まれた環境だったなと感じます。

CPAでこれから会計士を目指す方たちにメッセージをお願いします

野村さん

CPAが提供している制度やサービスを積極的に使った方がいいとすごく思います。
そういう制度やサービスを十分に活用できていない受講生ってすごく多いなと思っていて、「こんなサービスがあればいいな」と思っているものが、探してみると実は存在していることってすごく多いんです。
特に私が活用していたのは、講師との相談でした。特に論文式試験の勉強期間中は、週に1回はいろいろな講師に相談していました。
あと、Web問題集がなかったらこんなにスムーズに短答に受かってなかったと思います。電車内でテキストを広げるって難しかったので、スマホ一つで問題が解けるWeb問題集のおかげて隙間時間を勉強に使うことができました。なので自分に合ったサービスを探して十分に活用していただき、合格までしっかり頑張っていただきたいです。

スタッフ

素敵なお話をありがとうございました。

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