
「公認会計士試験の短答式試験を踏まえての今後の勉強方法」齊藤講師(監査)ブログ

こんにちは。
監査論の専任講師の齊藤です。@cpasaito
短答式試験 監査論の所感
短答式試験を受験された方,お疲れさまでした。
今回の短答式試験の監査論の問題は,平成27年第Ⅰ回,第Ⅱ回短答式試験の問題に比べ,2問多い20問でした。しかし,問題数が増えても,時間的に厳しいということはなかったのではないかと思います。また,難易度については,監査役会の監査報告書の記載事項など,細かな論点からの出題もありましたが,基本的な問題も多く出題されておりましたので,前回の平成27年第Ⅱ回(平成27年5月実施)とほぼ同レベルの難易度だったと思います。
また,出題範囲については,前回のブログで紹介した「監査論の黄金のイレブン」から13問,「気を付けておきたい論点」から3問と,20問中16問が前回のブログで紹介した15論点から出題されておりました。
こんなに出題されるとは予想していなかったので,自分でもビックリです。
ちなみに,現在までに報告してくれた受講生の監査論の平均点は66.7点。報告してくれ受講生の20%強が80点以上を獲得!!
CPAの受講生は,非常によく頑張ってくれたな~と思います。
なお,各問の解答,難易度,詳細な解説については,ホームページをご覧ください。
また,今回の試験においても,難易度Aの問題を8割,難易度Bの問題を5割~6割,正答できれば,合格点である65点は取れた問題になっております。
そのため,65点を下回ってしまった方は,難易度Aや難易度Bの問題を取りこぼした原因を徹底的に考えてほしいと思います。
では,今回の問題で,難易度A・Bの問題を取りこぼした原因として,どのようなものが考えられるのか??
・ 最初の8問の難易度が比較的高く,焦ってしまい,後半の問題でも取りこぼしてしまった。
・ 根拠が希薄なのに,○肢または×肢と強引に思い込んでしまった
・ 確実に○肢と判断することができる肢が少なく,2択の問題が多くなってしまった
・ 規定の趣旨を正確に理解していないので,問題を解いている段階で,監査論の視点から分析することができなかった
・ 監査基準・不正リスク対応基準・四半期レビュー基準などの重要な基準や,その設定前文/改訂前文の読み込みが甘かった など
このようなことが代表的な原因になっているのではないかと思っています。
今後の監査論の学習方法
では,次に,今後の監査論の学習方法はどのように変えるべきか??また,今後,試験を受けるに当たって,どのような心構えで受けるべきか??
・ 最初の数問は難易度が比較的高い場合が多いことを再認識しておくこと
・ どんなに焦っていても,根拠が希薄な場合には,○肢または×肢と強引に思い込まないこと
・ テキストを何となく読まないこと。どこの文言がひっかけられる可能性があるかなど,ひっかけのポイントを強く意識して読み込むこと
・ 規定の趣旨を正確に理解する。そして,問題を解く段階においても,規定の趣旨に基づき,監査論の視点から分析すること
・ 監査基準・不正リスク対応基準・四半期レビュー基準などの重要な基準や,その設定前文/改訂前文を読み込むこと。CPAの受講生においては,資料集の重要性Aの基準をしっかり読み込むこと など
このように,しっかり原因を分析し,対応策を明確にしてください。
そして,一日でも早く,次の目標に向かって,学習を開始してほしいと思っています。応援しています!
齊藤 慶三 @cpasaito