
日商簿記検定第140回 3級の所感 登川講師(簿記)
先日日商簿記検定第140回が実施されました。受験されたみなさまお疲れ様です。
今回は3級の所感について述べます。
1.出題内容
第1問:仕訳問題
第2問:補助簿
第3問:合計残高試算表
第4問:伝票会計
第5問:精算表
という形式で、オーソドックスな問題となっています。
2.各問題の所感
2-1.第1問
第1問の仕訳問題は、
・売上諸掛り(先方負担)
・旅費交通費の支払い
・支払地代の支払い
・給料の支払い
・借入金の返済
から出題されました。売上諸掛りの先方負担を掛け代金として区別する処理は細かい論点ですので正答が困難であったと思いますが、その他の問題で3問から4問正解できたのではないでしょうか。
2-2.第2問
第2問の補助簿の問題は、総勘定元帳の買掛金勘定と、補助元帳の買掛金元帳(仕入先元帳)の記入を問う問題でした。基本的な問題ですので、満点を狙える問題であったと思います。
2-3.第3問
第3問は合計残高試算表を作成させる問題でした。月末商品の部分は得点しづらく、合計試算表は難易度も高かったです。しかし、丁寧に解いていけばある程度は得点を積み重ねられたのではないかと思います。第3問で18点~20点程度はほしい問題だったと思います。
2-4.第4問
第4問は伝票会計の問題でした。基本的な問題ですので、満点を狙いたいところです。
2-5.第5問
第5問は精算表の典型問題でした。この問題も24点以上は得点したいところです。
3.今回の問題の全体的な所感と今後の対策
今回はオーソドックスな問題が出題され、勉強の成果が反映されやすい問題でした。合格率も50%前後になるのではないでしょうか。
このような問題の場合にも、やはり、試算表の総合問題と精算表の総合問題で40点から50点程度の点数を獲得することがとても大切になります。
上記総合問題の習得は、3級の合格にはもちろん、将来的に2級や公認会計士といったより上位の試験に臨む際にもとても重要になりますので、今回の合否に関わらず、しっかりと復習を行ってほしいと思います。
最後に、次回の第141回日商簿記検定3級に向けて一言アドバイスを送ります。
『ヤマを張らずに、重要論点を“正確におさえる”!これが合格への近道です!』
⇒To Be Continued…!?
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CPA会計学院
財務会計論講師
登川雄太(Twitter)
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