
「2015年5月公認会計士短答式試験 企業法 解説講評雑感 ~問題17はCPAの答練とそっくり!?~ 」菅沼講師ブログ(企業法)
こんにちは!
企業法専任講師の菅沼です。
みなさん,短答式試験お疲れ様でした。
さっそく,企業法について振り返ってみましょう。
今回,形式面では,前回からの4肢6択,18問から変更はありませんでした。
ただ,6択となると消去法を使えないのがやはり辛いところです。
難易度としては,簡単な肢もありましたが,
「細かい箇所のひっかけ」
「条文として存在しないがあたかも存在しそうな規定の出題」
が目立ちました。
したがって,合格点としては,前回の12月短答と同程度の13問(5問ミス)が妥当なラインだと考えております。
特に,今回の試験で特筆すべきところは,
「条文として存在しないがあたかも存在しそうな規定の出題」
つまり,あるようでない規定の出題が目立ったことだと思います。
実際はない規定をあたかもあるように出題しているので,その肢は当然「誤り」になります。
前回(昨年12月)においても何肢か出題されていましたが,今回はやけに多かったです。
こういう問題は,ひっかけポイントを意識しているだけでは自信をもって「×だ!」と判断できないところが厄介です。
「今まで自分が学習してきた内容でこんな内容は聞いたことがない!だから×だ!」
と判断しなければならないので,自信を持って判断するのが典型的なひっかけの×肢と比べて難しくなります。
次回以降,このような出題が続く可能性もありますが,短答式試験を受験されるみなさんはどのような対応を取ればいいのでしょうか。
その答えは,ズバリ,日々の学習において「試験問題を意識すること」です。
企業法で点数が安定している人の特徴として言えるのは,
「短答式試験で出題されることを意識して,テキストを読んでいる」
ということです。
例えば,定款の絶対的記載事項は全部で6個ありますが,それぞれが○肢で出題された場合の問題をイメージしながら読めている人は,あるようでない規定の出題にも対応できるでしょう。
これに対して,試験問題を意識してない人は,あるようでない規定が出題された場合,「6個の中にあったような,なかったような。。。」というように,その肢は「△」という判断にならざるを得ません。
そうならないよう,是非,試験問題を意識した勉強を心掛けましょう!
さて,話は変わりまして
「菅沼彰のちょっと聞いてよ!」のコーナーに参ります(お付き合いください)。
先日,解答速報を作成していて,びっくりしましたが,今回の問題17と,3月に実施した短答直前答練第2回の問題17が何とそっくり瓜二つだったんです。
毎回,答練や模試で出題した問題の類似問題は結構出題されてますが,今回は一味違います。そっくり!
まず,短答式試験です。
そして短答直前答練第2回。
金商法に規定されている数ある有価証券の中で,エ.の肢の資産流動化法に規定する「特定社債券」か「優先出資証券」が違うだけで,ア~エの肢の順番まで一緒です。
正直,ちょっと怖くなっちゃいました。正答値が「1」というのも一緒です(笑)
そんなに難しい問題ではないですが,有価証券投資事業権利等はいきなり出てきたらちょっとびっくりする方もいると思いますので,よかったです。
まあ何が言いたいのかということですが,テキストだけでなく,短答問題集や答練の解き直しをする際も,試験問題を意識して取り組みましょうということです!冗談じゃなくて,「今学習している内容が短答式試験で出題される」という意識は点数を取るために非常に重要です。お試しあれ!!!
※ 次回の「菅沼彰のちょっと聞いてよ!」はお休みです。