永田講師

「公認会計士試験 経営学 ~1つの論点を複数の論点と結びつける~」永田講師(経営学)


「1つの論点を複数の論点と結びつける」

試験委員対策テキストについて

今回は、ちょうど今、経営学の論文対策期の時期ですので、とりあえず「試験委員対策テキスト」について1点だけ。

経営管理については試験委員の研究分野から出題されることがあるため、これをまとめたものがこの「試験委員対策テキスト」です。

ただ、このテキストは、試験委員の研究分野をむやみやたらに掲載しているわけではなく、

試験委員の研究分野のうち、経営学の基本書にも掲載されているような典型論点・重要論点

のみに絞っています(近年の本試験では重箱の隅をつつくような問題ではなく、経営学の一般的・基本的な論点からの出題が多いため)。

「経営学の基本書って、どんな本なんですか?」と、気になると思いますが、これは企業秘密です(笑)。

中級期・上級期に用いたテキストとこの試験委員対策テキストをがっちりおさえこめば(答練でいくつかブラッシュアップもしますが)、経営管理は大丈夫でしょう。

経営学の話はここまで。

監査実務の話になりますが、

近年は基準や税制の改正が多く、実務にも大きな影響があります。

例えば、退職給付の期間定額基準と給付算定式基準の選択適用。

この改正は平成26年度(平成26年4月1日~平成27年3月31日)の期首から適用開始となっており、平成26年度の期首から会計方針を変更(従来の期間定額基準から給付算定式基準への変更)している企業も多いです。

この改正に伴い会計方針を変更した会社は、計算方法を給付算定式基準に変更するとともに、以下のような点にも留意しなければなりません。

① 会計方針の変更に伴う遡及処理は不要。ただし、累積的影響額は期首の利益剰余金に反映させる(退職給付基準37項)。

② ①の影響を株主資本等変動計算書において、「会計方針の変更による累積的影響額」として表示する。この取り扱いは、有価証券報告書上の財務諸表のみならず、会社計算書類上も同様。(株主資本等変動計算書に関する会計基準5-2項)

③ 法人税申告書別表5(1)の「利益積立金額の計算に関する明細書」の期首現在利益積立金額の箇所で「退職給付引当金」、「繰延税金資産」、「繰越損益基準」にプラスマイナスの調整を入れる。

④ 会計方針の変更に関する注記を行う(会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準10項)。

・・・などなど(これ以外にも、様々な影響はあるとは思いますが、割愛します)。

読んでもらえれば分かるとおり、基準が1つ改正されただけで、会社は色んな対応に迫られることになります。

職業的専門家たる公認会計士は、このような会社の対応に漏れがないかも検討しなければなりません(会社の対応に、漏れがあったりすることもたまにあるんですよね・・)。

皆さんに知っておいてほしいのは、論点をぶつ切りでおさえるのではなく、1つの論点を他の複数の論点と関連付けておさえていただきたいという点です。

複数の論点を1つの鎖のようにしておさえておけば忘れにくいですし、上記で示したように、会社が行うべき対応に漏れがないかを検証する際にも役立ちます。

意外と監査実務で学ぶことって、受験生の勉強方法にも通じることがあるので、この点も織り込みながら、次回以降のブログも書いていきます!

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