
「公認会計士試験科目 管理会計論 ~製品原価と製造原価の違い~」梅澤講師(管理会計論)
久しぶりにブログを書きます。CPAの梅澤です。
よくある質問で
“製品原価と製造原価の違いって何ですか?”
ってのがあります。
この質問を受けると,またかーって思うんですよね。
この質問は何回も受けているので,何回も講義でも何度もしつこく伝えているにも関わらず,その時には,あんまり気にされずにスルーされちゃってるみたいなんです。
言葉の意味は正確に押さえましょう。
まず,製品原価についてですが,原価は財務諸表上収益との対応関係に基づいて製品原価と期間原価に区分されます。
このうち製品原価は一定単位の製品に集計された原価のことです(販売分がP/L計上される)。一方,期間原価は一定期間における発生額を,当期の収益に直接対応させて把握した原価のことです(発生額がそのままP/L計上される)。
両者は対比させて押さえると良いでしょう。
また,製造原価についてですが,原価は職能別に区分すると,製造原価と販売費,一般管理費に分けられます。
このうち製造原価は,そのままですけど,製品製造のための原価のことを指しています。製造原価と販売費一般管理費を対比させて押さえると良いでしょう。
製品原価と製造原価,雰囲気は似ていますが,両者は異なる意味を持ちます。全部原価計算では,全部の製造原価を製品原価としますが,直接原価計算では変動製造原価のみを製品原価とします。
言葉の意味が分からないと文章がめちゃくちゃになりますので,記述の際に印象が悪いだけでなく,普段の学習の効率性を下げる要因にもなります。
言葉の意味は正確に押さえましょう。