登川講師

会計と簿記の違いは?簿記を得意にする勉強法! 登川講師(簿記)

財務会計と簿記の違いってなんなのでしょう。

意外とわからない方、もしくは、考えたこともなかったという方も多いのではないでしょうか?
しかし、実際にはこの両者を区別することは非常に重要です!

そこで、今回はその点を解説します。ぜひとも、会計と簿記の違いを明確にしましょう!
(なお、厳密には”財務会計”ですが、今回はこれを”会計”と表現します)

1.会計について

(1)会計とは

会計を英語にするとAccountingといいます。accountとは説明する(報告する)という意味です。
つまり、会計の本質は”報告すること”なのです。具体的に何を報告するのかというと、会社の財務の状態や儲けの状況、つまり会社の成績を報告することになります。

(2)会計の考え方

会計が何かをわかったうえで、続いて会計を学ぶとは何かを考えてみます。
結論から言うと、会計を学ぶというのは「どう報告するかを学ぶこと」になります。

具体例を出しましょう。

■会社の取引
商品100万円を掛けで売り上げた。(代金は1ヶ月後にもらう)

この取引をどう報告するか考えて見て下さい。

この場合の報告の仕方は2つ考えられます。

□報告方法①
100万円売った!だから儲かった!

□報告方法②
お金をまだもらってないから儲かってない!

どっちが正解でしょうか!?

実は会計的にはどちらも正解です!つまりどちらも妥当な考え方なのです。
しかし、どちらの考えも一理ある上で、どちらの考え方を採用するかはルールとして決まっています。

実際には、(様々な理由により)?の考え方が採用されています。(つまり、お金をもらえてなくても儲かったことにするという考え方を採用しています。)

(3)会計を学ぶとは

これらをまとめると、会計は以下の3点を学ぶことということがわかります!

・  どういう報告方法(考え方)があるのか

・  現在はどちらが採用されているのか(どういう財務諸表が正しいのか)

・  それはなぜなのか

2.簿記について

(1)簿記とは

続いて簿記を考えてみます。簿記を英語にするとBookkeepingです。ここでいうBookとは帳簿(記録をつけるノート)を意味しています。
つまり、簿記とは帳簿への記録とその方法のことになります。

(2)簿記の考え方

簿記が何かが明確になれば、簿記では何を学ぶかがわかります。簿記を学ぶというのは「どう記録するかを学ぶこと」なのです!

先ほどと同じ具体例を出します。

■会社の取引
商品100万円を掛けで売り上げた。(代金は1ヶ月後にもらう)

□記録(仕訳)
(借方)売掛金100万円(貸方)売上100万円

簿記を勉強すればわかりますが、簿記の特徴は取引を2つに分けて記録するというところです。2つにわけて記録することで貸借対照表と損益計算書という2つの財務諸表を同時に作成することができる仕組みになっているのです。

(3)簿記を学ぶとは

簿記は以下の3点を学ぶことということになります。

・記録の方法

・計算の方法

・財務諸表を作成するまでの流れ

3.両者の関係及び簿記を得意にする勉強法

(1)会計と簿記の関係

会計は正しい財務諸表はなんなのか?ということを学習する学問です。
簿記は正しい財務諸表を作成するための技術・手続きを学習する学問です。

これらは別の概念ではありますが、表裏一体です。しかし、「正しい財務諸表をどう作成するのが簿記である」ということは、「正しい財務諸表」という概念なくして「簿記」はありえません。つまり、「会計」ありきの「簿記」なのです。

(2)簿記から学習する理由

本来は会計がわかるからこそ、簿記がわかるはずです。しかし、いきなり会計学を理論的に勉強することは少なく、多くの場合には簿記から勉強します。

これには理由があります。それは、会計の考え方を直感的に理解するためには、簿記を学習し財務諸表のイメージをつける必要があるからです。

(3)簿記を得意にする勉強法

このようにしっかり考えていくと簿記を得意にする勉強法がわかります。

簿記を得意にするコツは、会計的発想(あるべき財務諸表はなんなのか?)を意識して勉強することなのです!

どうしても簿記の学習の中心は仕訳になってしまうため、「あるべき財務諸表はなんなのか?」を考えることはありません。そうするとついつい暗記に走りがちです。しかし、繰り返しになりますが、あるべき財務諸表を作成するために存在するのが「簿記」なので、「会計」無き「簿記」は本来ありえないのです!簿記は暗記科目ではありません!

簿記は理解が必要な科目です。会計的発想を理解することは簿記を得意にする上でとても大切なことなのです。


どうでしょうか?

会計的発想を意識しながら簿記を勉強することは簡単なことではないです。

それでも、今回の内容を頭の片隅に入れておくだけでも簿記のテキストの見え方が変わってくるはずです!

会計的発想がしっくりくれば簿記はよく理解することができ、かつ、非常に面白くなることでしょう!ぜひともマスターしてほしいと思います!


【簿記の細道~会計小話】

ボブ「簿記は暗記科目だと勘違いしている部分もあったのですが違うんですね。今まで会計的発想は意識したことがなかったので、僕の勉強法は単なる仕訳の暗記になってた気がします!」

ノボ「そうだな。”簿記”の語源は”帳簿記録”の略、もしくは、”Bookkeeping(ブックキーピング)”の略と言われているとおり、記録の方法・財務諸表の作り方を学ぶ学問なのだ。簿記を得意にするにはどういう財務諸表にしたいのか?を考えることが大切だ。会計、すなわち、”アカウンティング”の発想を省略した勉強法は”アカン”ぞ!」

⇒To Be Continued…!?

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東京CPA会計学院
財務会計論講師
登川雄太(Twitter

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