公認会計士と税理士はここが違う!1分で区別できる3つのポイント!
公認会計士や税理士として働くようになると、何百回も聞かれる質問があるのをご存知でしょうか。
それは、公認会計士と税理士の違いはどこ?具体的にどう違うのでしょうか?
という質問です。
多くの人が質問してくるということは、当然ですが多くの人が理解していないという事実があります。
ですので、今回は、税理士と公認会計士の違いや区別がつきづらい理由について説明していきたいと思います。
1.公認会計士と税理士の業務内容は異なっている
まず、公認会計士と税理士は、ともに会計や税務分野の高度な専門家としては共通していますが、行っている業務は異なっています。
税理士の業務は、税務業務と呼ばれ、税金に関するあらゆる業務を行っています。節税のアドバイスである税務コンサルティング業務や、税務申告書の作成業務、会計記帳代行業務などが該当します。
対して、公認会計士の業務は、監査業務と呼ばれ、大企業の公表する財務諸表の適正性をチェックする業務になります。それ以外にも、コンサルティング業務など、幅広い業務を対象にしています。
業務が異なっているにも関わらず、なぜ両者の区別がつきづらいのでしょうか。
2.なぜ公認会計士と税理士の両者の区別がつかないのか
会計士と税理士の業務が異なっているにもかかわらず、両者の区別がつかない理由は大きく二つあると思います。
一つ目は、公認会計士は、税理士登録をすることで税理士にもなれることです。その結果、公認会計士でありながら税理士の業務を行っている人も多いので、区別がつきづらくなっています。
二つ目が、公認会計士の監査業務など多くの業務は、我々の身近な生活には触れてこない仕事をしていることが挙げられます。
税理士の税務業務は個人の税金にも絡んでくるため、確定申告や相続などの機会に触れることがあります。そのため、どうしても税理士のイメージが先行し、あれ、公認会計士は何をしているの?という話になりやすいのです。
3.税理士の方が公認会計士よりも人数は圧倒的に多い
公認会計士の数は、約3万人に対して、税理士は7万5,000人もいます。その理由は、公認会計士の監査業務は、大企業を対象にしているのに対して、税理士の税務業務は、100万社以上ある中小企業もすべて対象にしているからです。
もちろん、コンサルティング業務などの独占業務以外の仕事に従事している公認会計士も多数いますし、公認会計士が税理士の税務業務をしていることも多いので、一概に比較はできませんが、税理士の方が圧倒的に多いという事実があります。
アメリカでは、公認会計士が30万人いますが、税理士という資格はないに等しいので、公認会計士が監査業務も税務業務も行っているという事情もあります。
今回は、公認会計士と税理士の区別がつきづらい理由を説明してきましたが、次回の記事では、公認会計士と税理士のどちらの資格を目指すべきかについて説明していくことにします。