
「公認会計士試験科目 管理会計論の計算が苦手な方の4つの特徴」梅澤講師(管理会計論)
みなさんこんにちは。
CPAの管理会計論講師の梅澤です。
今年も2月に入り花粉症の季節に入ってきましたね。
私は重度の花粉症ですので、分かりますが、花粉症が勉強にも大きく影響してしまうことは避けたいですよね。しっかりと対策していきましょう。
CPAでは2月になると、初学者向けの短答基礎答練がスタートしていきます。
基礎答練とはいえ、少し難しめの問題も生徒に解いてもらっているのですが、少し捻った問題を出題すると極端にできなくなる生徒も少なくないです。
で、これについて生徒に聞いてみると“個々の論点は分かっているけれども、異なる指示や表現になると急に解けなくなってしまう”という相談になるんですね。問題集と同じでないと解けないという相談ですね。
そこで、管理会計論の計算を苦手とする方の特徴である「問題集と同じ問題しか解けない」原因を挙げていき、それに対応する形で対策を簡単にお話ししたいと思います。
この原因には、様々なものが考えられるのですが、一般的なものから説明していきます。
【計算の解き方だけ押さえている】
計算式を暗記し、解き方を機械的に押さえている方は、当然新しい出題方式や指示には対応できません。
その計算が合理的である理由まで含めて、自分の中で腹落ちするように、原価配分の基本的な考え方に結びつけて、納得できるまで計算方法を押さえる必要があるでしょう。
【テキスト記載の知識に当てはめるという意識が弱い】
一見すると分からないような指示でも、大体はテキスト記載の知識の言い換えだったりします。
個々の論点が分かっているのに、それが理解できないのは、テキスト記載の「知識」への当てはめの意識の問題かと思います。
「この指示よくわからないけど、知っている知識に当てはめるなら何のことなのだろう」という意識で読むと、スムーズに読める可能性があります。
【論点を体系的に押さえられていない】
例えば、材料費会計では、材料副費だけでも購入原価に含める範囲や材料副費の予定配賦、購入原価に含めない材料副費の処理、値引き割戻し、といった様々な論点が出てきますが、逆に言えば、材料費会計の問題だと思った段階で、必要な指示を自分から探しにいけるようでなくてはなりません。
CPAでは、論点間のつながりや、判断のタイミングで必要な知識を図(以下のようなもの)で簡単にまとめたレジュメを配っているので、これを利用している受講生もいます。目次を利用した学習法の繋がりまで意識したバージョンですね。
【時間が足りていない】
計算のスピードが上がらないという相談も多いです。
まず、計算自体のスピードを上げるためであれば、電卓の機能をフルで利用する、資料の整理の仕方の工夫をする、そしてこれらを素早く行う、これくらいの対策しかありません。結局は反復が必要ということです。
ただし、電卓を叩く速度をあげても意味がないことには注意しましょう。
問題文を見て何をしなければいけないかを把握するのに要する時間の方がよっぽど長いですので、こちらを短くする意識で反復しましょう。
計算のスピードが上がらない方は、計算にかけられる時間を多くすることも重要です。
管理会計論の4割程度は理論です。この理論をすぐに素早く解ける、もしくは素早く切り捨てるようにして、その分を計算にまわすという考え方はすごく合理的だと思います。
管理会計論の理論については、試験中に考えて捻り出すようなものではないですので、試験中に理論で悩むのは、すごくもったいないです。
とまあ、こんな感じでいろいろ書いてみましたが、急にできるようになったりはしないので、コツコツと対策するしかないです。
花粉症対策も同じでコツコツやるしかないんですよね。自分にあった薬を探す、マスクをする、空気清浄器を設置する、外で花粉を払う、ヨーグルトで腸を健康にする、甜茶をとる。重症だと、どれが欠けてもダメです。丁寧にコツコツと対策していきましょう!!