登川講師

キャッシュ・フロー計算書を理解する!~損益計算書とキャッシュ・フロー計算書は兄弟!? 登川講師(簿記) 

テーマ:財務会計論(簿記)の論点解説
論点:キャッシュ・フロー計算書
対象:公認会計士試験,日商簿記1級
重要性:★★★

キャッシュ・フロー計算書(C/S)の典型論点の1つとして,利息の受払い額の表示区分があります。

利息の受払い額の表示区分は下記の通り2つの方法が認められています。

① 利息の受取額→営業活動 利息の支払額→営業活動

② 利息の受取額→投資活動 利息の支払額→財務活動

②の理由は直感的にわかりやすいですね。

利息の受取は投資活動の成果であり,利息の支払いは財務活動によるコストです。

つまり,②はその性格に応じた表示区分に計上しようという考え方です。

対して,①の理由は一般的にこのように表現されます。

「利息の受払は損益の算定に含まれることを論拠にする。」

わかるようでわからない表現です。

「損益の算定」とあるので,損益計算書(P/L)と合わせて考えてみます。

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とりあえず,P/LとC/Sを比較するために並べて見てみましょう!

plとcsは兄弟.ai

※1キャッシュ・フロー計算書は直接法かつ営業活動によるCFまでを示しています。

※2損益計算書はそのひな形を少々改変しています。

上記,P/LとC/S見れば一目瞭然ですね!

「売上高」と「営業収入」はもとより,「営業利益」と「小計」,「当期純利益」と「営業活動によるCF」など,すべての項目がきれいに対応しています。

このように見てみると,両者は非常に似ている財務諸表ということがわかります。

それもそのはず。お互いともフローに関する財務諸表という大きな共通点があるのです。

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ここで,ある取引を親と考えた場合,

発生主義を介して生まれる財務諸表がP/L

現金主義を介して生まれる財務諸表がC/S

ということが言えるんですね。

つまり,両者は兄弟みたいなものと考えることができます。

この関係がわかると

①の理由である「利息の受払は損益の算定に含まれることを論拠にする。」

の意味もよくわかると思います。

損益計算書との対応関係を重視すると,①にその意味があるんですね。

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どうでしょうか?

損益計算書は簿記の3級から登場するおなじみの財務諸表

対して,

キャッシュ・フロー計算書は公認会計士講座でもあとの方に出てくる財務諸表です。

そのため,損益計算書が苦手!という人はあまりいませんが,

キャッシュ・フロー計算書が苦手!という方が多いのは事実だと思います。

キャッシュ・フロー計算書の”作り方”ばかりに意識がいってしまい,

そもそも”どういう財務諸表なのか”という意識が弱くなってないでしょうか?

大きな視点をもってキャッシュ・フロー計算書を勉強しましょう!

【簿記の細道~C/S小話】

ボブ「C/Sはどうも難しい印象があって苦手意識をもっていました。しかし,今回でC/Sの見え方が変わりそうです!」

ノボ「C/Sはお金の流れを表すだけの財務諸表。そう捉えれば,財務諸表の中で一番シンプルなはずだ。苦手という意識で勉強していたら,いつまでたっても得意にはならないぞ。もっとシンプルに考えろ!Cash is Simple!!略してCSだ!」

⇒To Be Continued…!!

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東京CPA会計学院
財務会計論講師
登川雄太(Twitter

このブログがみなさんに気付きを与え,お役に立つことができますように。

 

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