登川講師

公認会計士短答式試験(14年12月)解説の補足!~問題6 ソフトウェアについて~ 登川講師(簿記)

公認会計士講座 財務会計論(計算)簿記 担当 登川講師

テーマ:財務会計論(簿記)の論点解説
論点:ソフトウェア
対象:公認会計士試験
重要性:★★★

平成27年第Ⅰ回短答式試験の解説はこちら

また,問題はこちら(公認会計士・監査審査会のウェブサイト)。

今回は財務会計論の問題6について解説の補足をします。

問題6はソフトウェアの減価償却費について,

(イ)見込販売数量に基づいた場合と,

(ロ)見込販売収益に基づいた場合

の金額をそれぞれ計算するという問題でした。

本問は非常に基本的な問題となっています。
(初学者(来年の短答式試験を受験する方)にも一回力試しでやってほしいような問題です。)

解答の算定についてはCPAの解説にあがっておりますのでそちらをご参照下さい。

今回のブログはこの問題6についての補足になります。

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本問は,

「ソフトウェアの減価償却費として正しい金額の番号を一つ選びなさい。」

となっておりますが,仮に問題文が

「ソフトウェアに関する費用または損失として正しい金額の番号を一つ選びなさい。」

となっていた場合はどうなるのでしょうか?

実はこの場合,解答の金額は変わります。

正確には(イ)見込販売数量に基づいた場合の金額が変わります。

では,早速計算をしてみましょう。

X2年12月期におけるソフトウェアの帳簿価額の算定
500,000千円(取得原価)-218,750千円(X1年12月期の減価償却費)-140,625千円(X2年12月期の減価償却費)=140,625千円

この通り,減価償却を通常通り実施した後のソフトウェアの帳簿価額は140,625千円となります。

しかし…

翌年の見込販売収益に目を向けると,110,000千円になっております。

ここで,ソフトウェアの実務指針第20項には以下のような規定があります。

“販売期間の経過に伴い、減価償却を実施した後の未償却残高が翌期以降の見込販売収益の額を上回った場合、当該超過額は一時の費用又は損失として処理する。”

(CPAの受講生は簿記中級①のテキストを参照してください)?

つまり,この規定によった場合,30,625千円(注)については一時の費用または損失にする必要があるのです!

(注)140,625千円(帳簿価額)-110,000千円(翌期以降の見込販売収益)=30,625千円

その結果,仮に問題文が,「ソフトウェアに関する費用または損失として正しい金額の番号を一つ選びなさい。」となっている場合には

この30,625千円も加味した171,250千円(注)が解答の金額になるのです。

(注)140,625千円(X2年12月期減価償却費)+30,625千円(一時の費用)=171,250千円

どうでしょうか?

本問は基本的な問題なので正答で来た方も多いと思われます。

しかし,この一時の費用に注意をしながら正答出来た方とそうでない方では実力が違うと言えます。

(今回はたまたまその引っ掛けがありませんでしたが,平成25年第Ⅱ回短答式試験の問題17でこの論点は出題されています。)

「引っ掛けがなかったから正答出来た!」ではなく,「引っ掛けがないと判断して正答出来た!」という状態を目指しましょう!

※なお,本問の問題文通りでも171,250千円が解答の金額になる可能性もあります。しかし,今回は選択肢にその金額がないため,この一時の費用は考慮しない金額が解答となります。

【簿記の細道~ソフトウェア小話】

ノボ「こういう1つ1つの知識が点数を大きく左右するものだ。今回もたまたま正解ではなく,ちゃんとそこまで配慮して正解出来るのが理想だ。まあ,ボブならきっと大丈夫だろうけどな。」

ボブ(やばい…ソフトウェア最近やってなかったから,この論点すっかり忘れてた汗汗…”ソフトウェア”の論点を”そっと,ケア“しておこう…)

⇒To Be Continued…!?

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東京CPA会計学院
財務会計論講師
登川雄太(Twitter

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