公認会計士のキャリアプラン(独立開業)~監査法人は中小企業経営者の一番の理解者!~

今回は、合格後のキャリア選択として、独立開業について説明します。
中小企業経営者の一番の理解者
監査法人で一通りの経験を積んだ後は、独立を果たし、自分の事務所を立ち上げるという選択肢があります。この場合、一国一城の主になるため、自分のやりたいように事務所の運営ができるので、責任も伴うが、非常にやりがいがあると言えます。
独立開業した場合には、監査法人を設立する道と会計事務所を設立する道とがあります。監査法人を設立する場合には、公認会計士が5名以上在籍していないといけないため、ハードルが高いため、基本的に独立開業をするという場合には、会計事務所を設立することが多いです。もちろん、5名以上の公認会計士で監査法人として独立する方もいます。
クライアントは、監査法人が上場企業等の大企業中心であるのに対し、個人の会計事務所は中小企業が中心となります。また、会計事務所の業務は、基本的には、税務業務とアドバイザリー業務が中心となり、監査業務は少ないのが現状です。
そして、中小企業の経営者が困っている部分をなんでもサポートし、一番の理解者になっていくことが求められます。税務業務はもちろんのこと、様々な経営・財務アドバイザリー業務、内部統制支援業務、後継者選定の相談まで、なんでも必要なことに対応していくことが必要です。
個人会計事務所での仕事の醍醐味としては、中小企業を経営者とともに成長させていくことです。クライアントの役に立っていると、直接的に実感できることも大きなやりがいの一つと言えるでしょう。
また、地方出身の公認会計士で、将来は地元に戻り、地元の中小企業を支えることで、地域社会に貢献したいと思っている人も多くいます。
独立するなら人脈を磨け、営業力を磨け
監査法人では、クライアントの獲得は営業担当の部署が担当していることが多いので、監査法人に勤務している公認会計士の多くは、営業の経験がほとんどありません。
しかし、独立開業した場合には、営業力が非常に重要になってきます。もちろん、質の高いサービスを提供することが大前提ではありますが、如何に新規の顧客を獲得できるかが事務所経営の要となります。
そのため、独立開業した場合には営業が必要であるが、公認会計士のような士業の場合には、口コミがとても大切になります。既存のクライアントが知り合いの経営者を紹介してくれるという形が理想です。そうなるためには、専門知識を有していることはもちろん、クライアントの課題やニーズを正確に把握し、適切なサービスを提供することが欠かせません。
同時に、クライアントに人として信頼され、あなたにずっと任せたいと思ってもらえるような関係を構築することが求められます。
更に、様々な方面で、交友関係を広げ、人脈を作ることも欠かせないため、マーケティング力だけではなく、コミュニケーション能力等も求められるのです。
親が運営していた事務所を引き継ぐような場合を除き、多くの公認会計士が、独立後に営業力という課題に直面することになると思います。
よって、日ごろから専門家としての能力を磨くことと同時に、人脈形成等に意識を置くことが非常に重要になります。
ただ、今後は、監査法人でパートナーになるためには、新規のクライアントを獲得できる営業力が求められるようになりますので、営業力は独立開業した場合だけに求められる能力でなくなると認識することが必要とも言えます。
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